15年の歴史に幕を下ろす「Shangri-La」。オーガナイザーが語る、ゲイナイトの未来とは?

November 27th, 2017

───松田聖子からユーミンまで、トップディーヴァたちが出演を熱望する「Shangri-La」の魅力

 

「Shangri-La」の規模感は、どれをとっても他のゲイナイトを圧倒していますよね

 

まずあのアゲハという、コンプレックス型のどでかいベニュー(会場)でやったっていうのが大きいでしょうね。メインフロア、ダークルーム、屋外フロアも含めると、合計6つの異なるパーティーを同時に行うことができる。

 

なので「アゲハ行ったけど音楽が好きじゃなかった」「いる人がタイプじゃなかった」ということがまず起きない。合計6つの様々なイベントで、ゲイならばどっかしらのフロアで楽しむことができる。それがアゲハのすごさであり、「Shangri-La」のすごさです。

 

国内トップクラスのGOGOや、ダンサー陣、世界のトップDJなど、毎回豪華な出演者も魅力的でした。「Shangri-La」の存在によって、日本のゲイシーンのレベルが一気に引き上げれたように感じます。

 

おかげさまで、国内のゲイナイトに関わるGOGOやダンサー、DJたちは、「あのアゲハのステージに立ちたい」と切磋琢磨してくれました。

とくにGOGOにとっては、アゲハのメインアリーナに立つことが目標であり、その先はほっといてもアジアからの仕事がバンバン舞い込んで来る。まさにGOGOの最高峰なわけですよ。

 

 

Photo by EISUKE

 

また出演者だけでなく、サブフロアに入る各種ゲイナイトのオーガナイザーたちも「Shangri-Laにブッキングされることがゲイナイトとして認められた」と言ってくれる。

 

ですので、「Shangri-La」に関わるすべての人たちが、その場所を目指し切磋琢磨してくれたので、圧倒的なレベルを保てたのだと思っています。

 

また、ゲイ業界のみならず、松田聖子さんをはじめとする、国内のディーヴァたちもこぞって出演してくれました。

 

結果的に叶わなかったのですが、ユーミンやドリカムさんも出演する筈でした。直前まで出演が進んでおり、さまざまな事情で叶わなかったのですが、みなさん「Shangri-La」に出たいといってくれましたね。

 

松田聖子からユーミンまでもが出演を希望していたとは!!ゲイナイトにこれだけの大物が出演することは類を見ないですよね

 

本当に嬉しい限りです。

ユーミンもよく「私を一番支えてくれるのはゲイたちよ」と言っていますしね。

 

また、海外のトップディーヴァたち(マドンナやシェール、ガガ、ビヨンセ)にしても、ゲイコミュニティを味方につけてトップに君臨していますよね。

彼女たちにとってゲイたちの支持は最も重要であり、それは日本の女性シンガーも同じだと思います。

 

───アゲハに隠された秘密とは?

 

吉田さんが「Shangri-La」というブランドを作る上で、こだわられた点とは?

 

こだわった点といえば…それは全てにこだわっています(笑)

 

良いパーティーとは、ドアを開けた時のオペレーションから、飲み物のクオリティ、会場の雰囲気、照明、空調に至るまで、すべてオーガナイズされていないといけないんです。

 

特にアゲハでは、一晩中遊べて踊れるよう、人間工学に基づいて専門家が設計しています。

例えばスピーカーの位置ですが、通常のクラブだとスピーカーは四隅に配置されていますけど、アゲハではど真ん中に巨大なウーファーを設置しています。

 

四隅から音が出ると、音同士がぶつかり合うため、中央にウーファーを設置することで、360度どこからでも音がダイレクトに届くよう設計されています。

また、フロア内は爆音なのに耳は痛くならないし、人と人が会話できるなど、すべて計算して作られているんです。

 

 

Photo by YUTO

 

また、床はモルタルなど硬い床だと一晩中踊っていると足が痛くなるんですよね。

アゲハでは柔らかいフローリング素材なうえ、床下に空間が空いており、何時間踊っても足が痛くならないよう設計しています。

あとは、会場内の温度なども小まめに設定して快適な空間が保たれるようにしたり、ショーの明るさ、音の大きさなど、すべてにこだわり抜いてイベントをオーガナイズしています。

 

そこまでこだわっているとは・・・!!

 

ほぼ企業秘密なのであまり言ったことは無いのですが。。笑

「お客さんにとって気持ちいい空間である」ということは常に心がけており、だからこそ、15年経っても廃れることなく、何千人も来てもらえるゲイナイトになれているのかなとは思いますね。

 

 

「Shangri-La」では、毎回凝ったフライヤーデザインも話題になった。吉田さんが特にお気に入りなのは、2012年の「Men’s WONDERLAND」のフライヤーだそう。

 

吉田さんはアジア各地のゲイナイトにも精通していますが、東京とその他アジアのゲイナイトはどのように違いますか?

 

まず、アジアのゲイシーンは15年ぐらい前まではほとんどクローゼットでした。その中でも、東京はアジアの中でいち早くゲイシーンが開花した都市ですね。

 

アゲハができたちょうど15年前に、香港や台湾、マレーシアやシンガポールなど、アジアの都市部でゲイナイトが生まれはじめました。

そんなアジア中のオーガナイザーが「Shangri-La」を見に東京に訪れ、驚いていましたね。「こんな空間体験したことない!!」と。

 

それからは、みなさん「Shangri-La」をいい意味でパクってくれました。

例えばその当時、日本以外のアジアではパフォーマーとしてのGOGOボーイはいなかったんですよね。GOGOボーイというと、バンコクなどで体を売っているようなウリ専に近い存在でした。

それが「Shangri-La」でパフォーマーとして活躍するGOGOの手法をみて、どんどん取り入れていったという感じです。

 

ということは、アジアのゲイシーンは「Shangri-La」を目標に成長していったということですね。

 

そうだと思いますね。

アジアの中で東京がリードし、その他が成長していったようなイメージです。

 

世界のクラブ先進都市というと、NY、ロンドン、ベルリン、東京ですが、ハウスミュージックが生まれた70年後半・80年代の本場を知っている私たちが作っている「Shangri-La」なので、NYやロンドンのゲイナイトとレベルの差は全くないと思いますね。

 

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