4人のファッションデザイナーから紐解く、イタリアブランドの魅力

December 19th, 2016
文:TOMO KOIZUMI(ファッションデザイナー)

 

グッチ、D&G、アルマーニ、ヴァレンティノ、プラダ、フェンディ ─── 世界的メゾンを数多く輩出するファッション大国イタリア。

アルファ ロメオ然り、なぜ我々はイタリアブランドに魅了されるのだろうか?

 

今回はイタリアブランドの中から、個人的にも敬愛する4人のファッションデザイナーを紹介したい。彼らはゲイであることをオープンにしつつも世界的に活躍する生けるレジェンドだ。

彼らのブランド特徴とコレクションから、イタリアブランドの魅力について考えたい。

 

 

ジョルジオ・アルマーニ(ジョルジオ・アルマーニ)

 

 

 

自身の名を冠した「ジョルジオ・アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」デザイナー。

 

パワースーツのような紳士用スーツを婦人ファッションに導入したり、ソフトジャケットなど女性服の仕立をメンズに落とし込んだりと、アルマーニの視点は今日のジェンダーレス・ファッションの走りといえる。

 

「私は目に見えないファッションを好む」と語るように、完璧なシルエットを作り出すため、熟練したイタリアのクラフトマンシップが用いられている。

 

 

1993年、アルマーニは、ジャケットの下に何もつけないスタイルを提案しファッション界に革命を起こした。

 

これにより、今では当たり前の「見えてもおしゃれな下着」の代表格・レースのランジェリーは、アルマーニの提案をきっかけに一般層へ広がる。長い間フェミニズムの非難の的とされていたランジェリーの定義を変える出来事となった。

 

アルマーニというと「ジャケットの帝王」といったメンズファッションの先駆者というイメージが先行しがちだが、メンズ・ウィメンズ問わず、彼がファッションとジェンダーに与えてきた影響は大きい。

 

 

ドメニコ・ドルチェ、ステファノ・ガッバーナ(D&G)

 

 

 

ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナの2人からなる、イタリアを代表するラグジュアリーブランド「ドルチェ&ガッバーナ」。

 

1985年にミラノコレクションデビュー。

彼らのインスピレーションは「シチリアの強い女性」であり、常にイタリアらしさを追求してきたブランドだ。

 

デザインは、鮮烈な色使いと、官能的で計算されたシルエットが特徴的。

アニマルプリントやサイケデリックな柄、コルセットやブラなどのディテールによって創りだされる女性像は、イタリアの快活で情熱的な女性そのものだ。

 

 

ここ数年のコレクションでは、イタリア的なゴシック調の装飾を過剰なほど施したコレクションを発表しており、新たなD&Gのシグネチャースタイルを確立。

また、2016年春夏よりオートクチュールコレクションに近い形態の「Alta moda collection」を発表し、ブランドDNAをイタリア最高峰の技術で表現している。

 

 

アレッサンドロ・ミケーレ(グッチ)

 

 

 

イタリアの老舗ブランド「グッチ」のクリエイティブ・ディレクターを、2015-16秋冬から務めるアレッサンドロ・ミケーレ。

 

デビューコレクションで打ち出した「ノージェンダー」ルックは、空前のグッチ旋風を巻き起こした。ファッション業界全体が低迷している昨今、彼がトレンドに与えた影響は大きい。

 

ミケーレが放つグッチの一貫したテーマは「ジェンダーレス」と「折衷主義」。

レディースコレクションではシースルーのヌード感漂う鮮烈ルックを披露し、メンズコレクションではフェミニンなボウ付きブラウスをアイコンとし、新生グッチを表す象徴的なコレクションとして大成功を収めた。

 

 

トム・フォードやフリーダ・ジャンニーニが築き上げた、豪奢でグラマラスな「グッチ=イタリア」のイメージを覆し、同ブランドの持つ伝統とクラフトマンシップを、独自の解釈でポップに表現している。

 

 

ケイティン兄弟(ディースクエアード)

 

 

 

双子のケイティン兄弟による、デザイン・デュオブランド。

カジュアルなアイテムをラグジュアリーに作り変えることにおいては、業界で右に出る者はいないだろう。

 

メンズウェアブランドならではのテーラー的カッティング技術によって作られる服は、着る者を二倍にも三倍にも魅力的にみせてくれる。

 

 

普段着をセクシーなデザインへと昇華させる同ブランドは、それらを生み出す最高の素材と技術を兼ね備えている。

 

また、長らくメンズブランドとして行ってきたものの、突如、2003年秋冬 ミラノコレクションで初のレディースラインを発表。ファッションジャーナリストを驚かせた。

 

このとき、スーパーモデルのナオミ・キャンベルが「なぜ自分をコレクションに出さないのか!?」と自ら売り込んで、異例の安いギャラでモデルを務めたという伝説が残っている。

同ブランドが、マドンナやリッキー・マーティンなど、多くのセレブリティに愛されるのも納得だろう。

 

* * *

 

色鮮やかで情熱的なルック、服を芸術品へと昇華する巧みなデザインセンス、その美しさを支える確かなクラフトマンシップが、イタリアブランドの魅力ではないだろうか。

 

ジャンルは違えど、本連載のアルファ ロメオとは、イタリアならではの本質的な部分でリンクしているように感じる。

 

ファッションと車。

日常をラグジュアリーに彩る二つがあれば、これ以上の贅沢はないだろう。

 

 

 

 

TOMO KOIZUMI

ドレスブランド「TOMO KOIZUMI」デザイナー、コスチュームデザイナー。女優や歌手からの支持も厚く、カスタムメイドのコスチュームも手掛けている。主なドレス着用セレブリティは、レディー・ガガ、富永愛、YUKI、夏木マリ、パフューム、ほか多数。

 

 

Mondo-Alfa/記事下部

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