どっちのゲイライフを選ぶ?
ゲイと仕事のカンケイ
あなたはゲイライフと仕事、どのようにバランスを取っている?
日本人はライフスタイルの充実よりも、プライベートを犠牲にしながら仕事をしている人も多いよね。
1日8時間・週40時間、人生の半分以上は仕事をしているのに、平日は仕事を嫌々こなし土日だけ羽を伸ばす…そんな毎日に嫌気がさしている人も多いハズだ。
ちょうど就職・転職シーズンということもあり、今回は「ゲイと仕事のカンケイ」について、仕事に悩めるゲイの主人公・ヒロキのストーリーをドラマ仕立てで紹介するよ。仕事について悩んでいる人はぜひともチェックだ!
Main model : SHOGO (Mr.Gay Japan)
Model : Louis, Masaki, Yoshika
Photo : Shimpei Suzuki
東京・新宿区に暮らす、32歳の主人公・水島ヒロキ。
大手日系商社の広報部で働いており、新卒から勤めてもう10年になる。
イケメンで高身長のため周りからは、「高学歴で大手に勤めるイケリーマン」と羨ましがられているが、人からみるキャリアとその現実には大きなギャップがある。
仕事はシーズン関係なく忙しいし、残業は当たり前。かつ休日出勤も頻繁だ。
毎日終電近くまで残業の日々で、夜のお供はカップ麺。
本人は「セックス・アンド・ザ・シティ」のような都会のアーバンライフに憧れ田舎から上京してきたというのに…。ヒロキの理想はこうだ。
平日は定時に上がって、アフター5はリアルやジムに精を出す。休日はゲイ友と優雅にブランチや、シャンパン片手にホームパーティを開催してシャイニーなゲイライフをエンジョイ♡
しかし現実は、終電間際まで仕事に追われ心身ともにボロボロ。不健康な生活でゆるんだお腹、恋愛をする余裕もなく、平日の疲れからか休日は寝て過ごすこともザラだ。
思い描いていた理想と現実のギャップに苦しむヒロキ。
さらに彼を苦しめるもの、それは職場の人間関係によるストレスだ。
コテコテな体育会系の職場なため、同僚からは「水島は彼女いないの?結婚は?」「来週、別部署の美人たちと合コンセッティングしたからくるよね?」と、こんな会話は日常茶飯事だ。
さらに、酒が入るとプライベートにズカズカ入り込んでくる。
それが嫌で飲み会に参加しないことが増えたため、部署内で孤立しはじめていた。
そして女子の同僚からは、「え〜水島さんってめちゃモテそうなのに。…え?もしかしてこっちの人?(笑)」と勘ぐられる始末。
さらには月1で上司とキャバクラの付き添いもあるし…。もうイヤーー!!
てか、なんで仕事以外でこんなに神経使わないといけないわけ!?
もちろん、こんな職場だからカミングアウトなんて1mmも考えたことはない。
だけど唯一、会社の仲良い女友達・チナツ(35)にはカミングアウトしている。
チナツはものすごく仕事ができるバリキャリなのに、独身アラフォーのため職場内で嫌味をいわれている。そんなこともありヒロキと意気投合。
よく二人でランチ時に抜け出して、会社のグチを言い合うのが日課だ。
チナツは上司から「キミは仕事はできるんだから、早く良い人見つけるんだよ〜。もう結婚適齢期過ぎてんだからね」とモラハラを受けており、さらに後輩の女子からも、「先輩、気ままな独身ライフもいいですけど早く結婚しないと手遅れですよ〜。あ、今なんていうか知ってます?”平成ジャンプ”って言うんですよ(笑)」と嫌味を言われる始末。
「ちゃんと仕事で結果出してても女ってだけで何でこんな扱い受けるわけ?アイツらほっっっんと頭くるわ!!」と「うちの会社って最先端のサービス売ってんのに、なんでこう社内の価値観は前時代的なのかねぇ~」
ヒロキと同じく会社に嫌気が差しているチナツ。
「だよなぁ〜。そろそろ本気で転職考えようかな…」とうなずくヒロキ。
「転職といえば…そうだ、ユウイチに聞いてみよう!」
毎週通っている新宿二丁目のゲイバー「EAGLE TOKYO BLUE」で、親友・ユウイチに転職相談することにした。
ユウイチは外資系企業で働くバリキャリのゲイ。
いつも明るい毒舌のオネェキャラで頼りになる存在だ。
「アンタ、新卒から1社だけでしょ?もう32歳なんだし、思い切って転職してみなよ!」とユウイチ。
「そうなんだよ、職場環境は最悪だし今すぐにでも転職したいところなんだけど…実はいま職場で唯一の楽しみがあってさぁ…」とヒロキ。
ヒロキの頭の中でポワンポワンと妄想が広がる──────。
実はヒロキの部署には、最近新卒で入ってきためちゃめちゃ可愛い後輩がいる。
マーケティング部の広瀬くんだ。
部署こそ違うものの、先月から共通のプロジェクトに取り組んでおり、毎日顔を合わせている。
ヒロキは仕事に忙殺されてても広瀬くんを見てると元気が出てくる。殺伐としたオフィスをうるおすオアシス的な存在だ。
「先輩、これ例の企画書です!」デスクに進捗を報告しにやってきた広瀬くん。
「お、サンキュ。助かったよ」
何気ない顔で書類を受け取るヒロキだが、内心はデレデレ。
「(あ〜ん なんて今日も可愛いの…///)」
「あ、そういえば先輩、先週末は何したんですか?自分は友達と多摩川の河川敷で草野球してたんですよね」
毎日デスクにくる広瀬くんは、週末に起こった出来事を話してくれる。
ちなみに元・高校球児で、いまでも週末は草野球をしているそうだ。
「(元高校球児なんて、、、脱いだらすごいんだろうな…///)」
そんな妄想をしていると・・・・
・・・
・
「え!?!?」
ヒロキは一瞬目を疑った。
なんと目の前には広瀬くんの裸が…!!!
「あ、自分最近ジム通い再開したんすよ!社会人なるとカラダたるむじゃないすか。今度先輩も一緒行きましょうよ!」
広瀬くんの裸体(妄想)にもうメロメロ。
妄想にふけるヒロキに、ユウイチが突っ込む。
「あんた…AVの見過ぎよ!!」
「ったく…ブラック会社に居すぎたせいで脳までイかれてるわね。やっぱアンタ絶対転職した方がいいわ」
「やばいやばい、いつものクセが…。まぁ要するに広瀬くんがいるからブラックな職場でも頑張れるってことなの」とヒロキ。
「どうせノンケに恋したって叶うわけないんだから!アンタ最近恋愛から遠のいているからって現実逃避やめなさい」
「てか、もっと良い環境なんていくらでもあるんだからソッコーで転職すべきだわ」と熱がこもるユウイチ。
「まぁ、そうだなノンケに恋してもヤケドするだけだしなぁ…。OK決めた、転職しよう!でも初転職だし分からないことも多いなぁ。とりあえず求人サイトに登録するとか?」とヒロキ。
するとユウイチが、「今は求人サイトなんてごまんとあるんだから、自分に合った求人サイトを絞って探した方が効率的よ。ちなみにアタシのおすすめはLGBTフレンドリー企業だけを集めた求人サイト〈ジョブレインボー〉よ!」と、突然スマホを取り出し、〈ジョブレインボー〉という求人サイトについて紹介をはじめた。
「〈ジョブレインボー〉は国内No.1のLGBTの為の求人サイト。24項目の働きやすさチェック項目から、自分らしく働ける職場が選べるわ。例えば『職場でのカミングアウトの有無』や『職場にゲイの同僚がいるか』『パートナーシップ制度があるか』といったものから、『私服OK』『有休消化100%』といったものまで様々よ」
なにかのセールスかのごとく、突然説明をはじめたユウイチ。
「え、LGBT向け求人サイト?俺はユウイチみたいに職場でカミングアウトしたい訳じゃないし、パートナーもいないからパートナーシップ制度うんぬんも要らないしなぁ」と、乗り気じゃないヒロキ。
ユウイチは続けてこう話す。
「もちろんカミングアウトの有無はアンタの自由よ。でもねぇ今の職場はブラックなだけじゃなくて、一番の問題は人間関係なんでしょ?」
「会社とプライベートを完全に分けるゲイは多いけどさ、だって1日8時間/週40時間も働くのに、職場の人間関係って大事じゃない?アタシだったら、そんな古臭〜〜い価値観にしばられた職場にいたら息が詰まって死んじゃうわ!」
たしかに、ユウイチがいうことも分かる気がする。
とりあえず、家に帰ってサイトをじっくり見てみることにした。
自宅に帰ってサイトを見てみると、なかなか良さげだ。
「へぇ〜〜24 項目から選べるんだ。ふむふむ…職場でカミングアウトするつもりないからLGBTフレンドリー企業は必要ないと思ってたけど、LGBTフレンドリーな企業はダイバーシティに取り組んでて風通しの良い会社が多いのか。ここならモラハラとかセクハラも少なそう」
「あとは・・・スカウト機能があるんだ!企業ページにイイねしたら企業側から勝手にスカウトしてくれるのね。これは便利かも」
サイト内のいろんな企業を見ていると、ふと気になる会社を見つけたヒロキ。
LGBTフレンドリーな外資系企業。女性活躍から障害者や外国人雇用にも積極的で、環境問題やチャリティーにも関心が高い。あと今は必要ないけど、同性パートナーへの福利厚生があったりと、先進的な企業そうだ。
「いまの会社と違ってホワイト企業っぽいし、なにより風通しが良さそう!」 気になったのでエントリーを出してみた。
すると数日後には返信が….
─2ヶ月後─
数回の面接の末、あれよあれよという間に採用が決まったヒロキ。
はじめての転職活動とあって緊張の連続だったが、面接官がフレンドリーだったこともあり、しっかりと自己アピールできた。
そして今日は入社初日!
LGBTフレンドリーなIT系企業の人事部に転職した。
人事部を希望したのも、前職の職場環境が最悪だったので社員のケアをしたいと思ったからだ。
そして以前はスーツだったけど、転職後はビジネスカジュアルで楽チン。
転職してからというもの、気付くことは山ほどあった。
LGBTフレンドリーの会社だからといって必ずしもゲイであることをオープンにしなくてもいいこと(カミングアウトは人事部だけにした)。そしてダイバーシティに配慮した会社だからこそ、セクハラ発言する上司や同僚もいないし、社内の風通しは抜群!
社員はみんな明るく、生き生きと働いている。
仕事は拘束時間が長い分、職場の過ごしやすさはとても重要だと思った。
職場内で良い人間関係が作れることで、本来の仕事にもしっかりと取り組むことができ、以前より生産性が向上した気がする。
はじめての転職で不安がいっぱいなヒロキだったが、オープンな企業カルチャーにすぐなじめた。
転職したことで、関係ないと思われたゲイライフも少しづつ変わり始めた。
仕事は定時に上がれるから、ジムやヨガにも行ける余裕ができたし、平日からプライベートを充実できている。
週末には友達とブランチに行けるし、二丁目飲みやクラブイベントも遊びに出るようになった(以前の休日出勤が嘘のよう…!)。
あとは、有給も取りやすいから海外旅行だって心置きなきなく行けちゃう。
前職と給料はほぼ変わらないのに、職場が変わるだけで、仕事もプライベートも両方が充実したのだ。
─2ヶ月後─
転職して2ヶ月。仕事にはすっかり慣れたし、数年ぶりに恋愛モードが戻ってきた。
実はヒロキには、2週間前からデートしている相手がいる。
今日はその彼と代官山でランチの約束をしているのだ。
トップス:N O/C Okinawa Shirt〈NITE KLUB〉¥19,000+TAX
余裕がある男はモテるといわれるけど、仕事に忙殺されていた以前のヒロキとは違い、表情にすっかり余裕を感じる。
…とそこに、待ち合わせした相手がやってきた────。
──そう、デート相手とは、前職のイケメン後輩・広瀬くんだったのだ!!!
実は広瀬くんもゲイで、転職後に二丁目のイベント「ノーパンスウェット」でバッタリ出会う。
「いや〜、前から仕事できるイケメンな先輩だなぁと思って憧れていたんすよ。デートできて嬉しいっす!(照)」と広瀬くん。
まだまだ始まったばかりだが、二人は順調にデートを重ねており、付き合うのも時間の問題だ。
憧れの彼も仕事も全て手に入れてハッピーなヒロキ。
以前のヒロキのように、プライベートを犠牲にして仕事をしているゲイは多いけど、オフィスライフが充実することで、ゲイライフも一気に輝くことができるよ。
もし今の仕事や転職で悩んでいるのであれば、LGBTフレンドリー企業だけを掲載した求人サイト「ジョブレインボー」をぜひチェックしてみて。
自分に合った最適な職場で、仕事の充実=ゲイライフを充実させよう!