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ゲイたちにとって大切な「アナルセックス」。
しかし、初心者や慣れていない人からすると、ガイドラインがないため正しい知識を得たくても知ることができない。
そこで、ゲイ・バイ男性のための性感染症外来「SH外来」の上村医師監修のもと、ジェンクシー編集部が正しいガイドラインを記事化。
もしあなたが、アナルセックスに何も困っていない、または熟練のプロだというのならば記事を読み進めなくて構わない。
今回の記事は、アナルセックス初心者と、アナルセックスをしたいけど苦手なウケ、もっとウケを気持ちよくさせたいタチに贈る『ゲイの為の正しいアナルセックス・ガイド』だ。
アナルセックスで大事なのは、自分のカラダを知ることから。ポイントとなる「前立腺」と「アナル」の知識から紹介。
男性にしかない器官「前立腺」。
アナルセックスではこの前立腺を刺激することで快感を得ることができる。
①前立腺とは?
前立腺は、精液の主な成分「前立腺液」を分泌する器官。場所は膀胱の下にあり、前立腺には筋肉がはりめぐらされている。
この前立腺を刺激することでオーガズム(性的絶頂)を迎えることができる。
②なぜ前立腺を刺激すると気持ちいいのか?
よく「前立腺を刺激すると気持ちいい」といわれるが、なぜだろうか?
前立腺は精液をためる器官「精のう」と隣合わせで、精のうにためられた精液の通り道となる「射精管」は、前立腺のなかで尿道とつながっている。
射精の流れをまとめると以下。
精のう→前立腺→射精管→尿道→射精
想像してみてほしい。射精する時も、普段おしっこを出す時も、快感が伴うよね?
実は、射精やおしっこを出すときも、通り道である前立腺は刺激されているのだ。そのため、前立腺を外側から(ペニスで)刺激することで、射精に似た快感を得ることができる。
これが「前立腺を刺激すると気持ちいい」といわれる理由だ。
③前立腺の見つけ方
前立腺はカラダの中にあるので、見た目ではわからない。
そこで一番簡単に発見する方法は、勃起している状態で、アナルから指を入れると、指の第二関節あたりにコリコリとした硬いものがわかる。そこが前立腺だ。
前立腺は普段やわらかいが、勃起をすると前立腺周りの筋肉が硬くなるため、指で触るとハッキリ分かるようになる。
試しにオナニーの時、勃起した状態でアナルに指を入れて、自分の前立腺の位置を確認しておこう。
本番のセックスでは、自分の前立腺に相手のペニスを当てる(こする)ようにすると、前立腺がうまく刺激される。
一般的にアナルは「入口ではなく出口」と言われるとおり、出すための器官であることには間違いない。
ただ今回は、”入れる為”のアナルの予備知識を紹介。
■アナルについて
アナル(肛門)は、女性の膣のように大きく開くことはできない。
膣は胎児を出産しやすい設計になっているので、伸縮性がある。
それに比べ肛門はとても狭く作られている。
ただ、人の肛門は最大3.5~4cmほど開くことができるため、ペニスが入らないサイズ感ではないといえる。(個人差はあります)
■直腸について
「直腸」とは、大腸を3つに分けたうちの最後の部分。また直腸の一番最後がアナル(肛門)だ。
アナルセックスでペニスを入れる部分はこの直腸であり、その長さは成人で約20cmほど。基本的にペニスが入る容量はあるということだ。
前立腺やアナルについて分かったところで、具体的なアナルセックスのHOW TOについて紹介していきたい。
アナルセックス前の下準備はとても大事だ。
セックス中に便がでないように、綺麗に洗う必要がある。手順は以下の通り。
①トイレで用を足す
シャワーの前に、トイレで用を足そう。腸に残った便を、まずは出せるだけトイレで出しておくこと。
②浣腸
浣腸には、「浣腸材」を使ったものと、シャワーを使った「シャワ浣」があるが、今回は一般的なシャワ浣の手順を紹介。
①シャワーヘッドを外す
②ぬるま湯を出す
③肛門に当て、中にお湯を入れる
④中にお湯がたまったら、それを出そう。
⑤さきほどの③~④の手順を数回繰り返そう
⑥便がでない、透明な水が出たらOK
注意するべきは、シャワーの水流が強すぎたり、③~④の回数が多すぎはNG。
直腸の奥までぬるま湯が入ってしまうことで、中にある便が溶けたり、体内に入った水が時間差で下りてくることがあるからだ。
セックス中に便が出るのを恐れて、何回も何回もする人がいるが、数回程度に止めておく方が良い。
ペニスを挿れる前、アナルをほぐすことはとても重要だ。
通常時のアナルは狭い状態なので、ほぐさずにペニスを挿れると切れてしまう可能性が高い。
アナルは、自分でほぐすor 相手(タチ)にほぐしてもらおう。
最初はアナル周辺をやらかくするようにマッサージし、そのあと指を1本入れて円を描くようにほぐそう。次は2本入れて円を描く・・・最終的には3本を目標に、ゆ〜くり行うこと。
ポイントは円を描くように広げること。
間違ったほぐし方は、ただ指を出し入れしたり、アナルの中(直腸)をほぐそうとする人。直腸は空洞なのでほぐす必要はなく、大事なのは入口(アナル)を広げることだ。
また言語道断なのは、爪が伸びた状態でアナルをほぐすこと。
爪が伸びた状態でアナルをほぐす行為は、入口(アナル)も内側(直腸)も両方傷つけてしまうため本当に危険。
もしタチの爪が伸びていたら、爪を切ってもらうor 自分でほぐそう。
アナルは非常にデリケートな部分だということを忘れないでほしい。
タチには必ずコンドームを付けてもらおう。
※コンドームとローションについては下で詳しく説明するよ。
ローションをたっぷり付けたあと、挿入はゆっくりと時間をかけて行おう。
もし挿れてる最中に痛いようであれば、一旦動きを止めてもらうか、中断するかしよう。間違っても勢いよく押し込まれるように挿入されると、アナルが切れる可能性が高い。最初挿れる時はゆ~くりと。
アナルは主に「ふんばり派」か「リラックス派」で開きやすさは分かれる。
「ふんばり派」の場合は、便を出す時のように、ややアナル部分に力をいれると開きやすくなる。(※力み過ぎは切れるので注意!)
「リラックス派」の場合は、乳首やキスなど、他の性感帯をいじられることでアナルの緊張がゆるみ開きやすくなる。
自分がどの開きやすいタイプかを試して知ろう。
もし正常位で挿れられるのが痛ければ、騎乗位を試してみよう。
ウケの間で騎乗位は「入りやすい体位」といわれているのは、2つ理由がある。
1つ目は、騎乗位は排便する時のポーズであり、最もアナルが開きやすいからだ。
2つ目は、自分で挿れる位置を微調整できるため。
直腸はまっすぐではなくカーブしている部分があり、ペニスをまっすぐ挿れようとすると、直腸の内側に当たって痛みを感じる。
ペニスを挿れられる時は方向を自分で微調節する必要があるのだ。これは人によって位置が異なるので経験が必要なのだが、慣れてくると、どう動けばペニスが入りやすいかわかってくる。
正常位の場合、動きが固定されているので微調整が難しいが、騎乗位であれば自由に動けるので微調整しやすい。慣れていない人は騎乗位が断然オススメなのだ。
もし挿入時にアナルが切れて血が出た場合、その日のセックスは中断しよう。切れたのにペニスを挿れ続けるのはとても危険だ。
ウケは痛みを我慢しながらセックスをすることになるし、血が出ることで性感染症のリスクも高まる。
主に血が出るのはアナル近辺なので、セックス前にしっかりほぐして広げておくことが重要だ。
アナルセックスに慣れていないと「もしかしたら(便が)出ちゃうかもしれない・・・」と思い、セックスに集中できない人も多い。
きちんとシャワ浣していれば出ることはないし、仮に出たとしても、「そもそもアナルはそういう器官なんだし!」と割り切ることが大事。タチもそのリスクは承知の上でセックスしているので、「もしも」を恐れずにセックスを楽しもう。
セックスでは、自分が気持ちいいと思う体位・位置を見つけよう。
さきほどの「前立腺」のカテゴリーでも触れたように、自分の前立腺に相手のペニスを当てる(こする)感覚で、自分で位置を少しずらしたりして調整してみよう。
正常位、騎乗位、バック、そのほか人によって気持ちいい体位はさまざま。なので、自分の気持ちいいポイントを発見できると、セックスがどんどん楽しくなる。
セックスには欠かせない、コンドームとローション。
この2つをこだわることで、セックスが一層楽しくなる。
タチの人には必ずコンドームを付けてもらおう。
もしコンドームをつけずナマでするとどうなるか?上村医師はこう話す。
「コンドームをしないでセックスをした場合、さまざまな性感染症(HIV、A・B・C型肝炎、梅毒、淋菌、クラミジア、ヘルペス、赤痢アメーバ等)に感染するリスクがあります」
感染症によって感染経路は異なるが、主に「①血液・体液」、もしくは「②便」を介して感染する。
現在、日本では新しくHIVと診断される人が1日4〜5名おり、その9割以上はゲイ・バイ男性だ。
また最近では、HIVだけでなく、梅毒、A型肝炎もゲイ・バイ男性の間で急速に広まっているから注意が必要。
上村医師「コンドームをつけたセックスは安全であることは言うまでもありませんが、コンドームを使っていても完全に体液に触れる事を避けられるわけではありません。また、直接アナルを舐めることも性感染症のリスクが高いです(A型肝炎は便で感染する為)。コンドームをつけていても、アナルセックス自体が性感染症のリスクとなってしまう事を忘れないでください」とコメントしている。
コンドームを付けつつ、アナル舐めなどリスクのある行為はなるべく避けた方が良い。
アナルセックスにローション(潤滑油)はかかせない。
直腸を傷つけないためにも、ローションはたっぷりつけよう。
ローションは主に「シリコンオイル系ローション」「水溶性ローション」の2つに分かれる。
日本では水溶性が主流だが、欧米のゲイたちはシリコンオイル系をよく使う。
水溶性は最初は潤いを感じるが、デメリットとしては水なので乾くのが早いこと。
シリコンオイル系の方が長時間乾きにくく、シリコンが膜を張ることで滑りをよくするため、アナルセックスには適している。
あなたは普段使う「コンドーム」にこだわったことはあるだろうか?
現在、コンドームの素材は3種類ある。
ラテックス製:天然ゴムのこと。薄さはない代わり伸びがいい。ただゴムアレルギーの人は不向き。
ポリウレタン製:薄さが特徴だが、伸びづらく付け感じは硬い。
iR素材:ラテックスに変わる新素材。薄さはない代わり伸びがよく、まるで素肌のようなやわらかさ。
今回のテーマ「アナルセックス」に限って考えた場合、
直腸はとてもデリケートな部分だが、iR素材はまるで素肌のよう
このiR素材を使用したコンドームは、日本では唯一「SKYN(
正しい知識を持って、安全に楽しくセックスライフをエンジョイしよう。