現地時間24日、第91回アカデミー賞授賞式が開催され、今年は『ボヘミアン・ラプソディー』『グリーンブック』『女王陛下のお気に入り』ら、ゲイ&レズビアンテーマの映画が多数受賞した!
大本命といわれた映画『ボヘミアン・ラプソディー』は、主演男優賞(ラミ・マレック)をはじめ、音響編集賞、録音賞、編集賞の最多4部門を受賞。本作はゲイの偉人であるフレディ・マーキュリーを描いたミュージカル風伝記映画なため、ゲイ映画がオスカーを受賞したといえる。
マレックは受賞スピーチでこう語った。
「苦戦をしている人、自分の声を見出そうとしている人たち、ゲイで移民でそして人生を自分らしく生きた人の映画になっています。それをみんなと一緒に今日、祝うことができていること、それはまさにこのようなストーリーを皆さんが求めているという証、わたしはエジプトからの移民の子です。エジプト系アメリカ人です。私自身のストーリーがいま描かれています。それを光栄に思います」
そして、栄えある作品賞を受賞した『グリーンブック』は、オーソドックスなアメリカ映画と思いきや、実はゲイテーマの映画なのだ。
本作は、アフリカ系ジャズピアニストのドン・シャーリーと彼が雇ったイタリア系用心棒トニー・リップとの友情を描いた物語で、主人公シャーリーは一度女性と結婚しているが、生涯ゲイであったと知られている。ただ生前にカミングアウトすることはなかった。
『グリーンブック』は、最高峰である作品賞ほか、助演男優賞(マハーシャラ・アリ)、脚本賞の3部門に輝いている。
そして注目は、レズビアンテーマの映画である『女王陛下のお気に入り』だ。
スウェーデンの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督による歴史コメディで、18世紀イングランド王室を舞台にした英版”大奥”。女王の寵愛をめぐる女たちのバトルを描いており、それがレズビアンの3角関係を描くという攻めた内容だ。
その女王役を演じたオリヴィア・コールマンが主演女優賞を獲得。本人はほぼ無名かつ初ノミネートにして初受賞の快挙!
このように、ゲイ&レズビアンテーマの映画が3本も受賞するというアカデミー賞の歴史に残る日となった。
『グリーンブック』は、3月1日より劇場公開、『ボヘミアン・ラプソディー』『女王陛下のお気に入り』は現在絶賛公開中だ。
そのほか、全受賞結果は以下の通り。