2017/04/08

日本初、「アナル」の性感染症を検査・治療できるクリニックとは?

ゲイ・バイセクシャル男性のセックスにとって、「アナル(肛門)」はとても重要な器官だ。

 

そんな肛門だが、実は最近「肛門の性感染症」が増えていることを知っているだろうか?

 

性感染症というとペニスなどの性器だけだと思いきや、セックスを行う場所にはどこでも感染する危険性がある。もちろん、アナルセックスするゲイ・バイ達にとっては肛門にもね。

 

そんな肛門に関する性病を検査・治療する日本初のクリニックが、国立国際医療研究センター内に「SH外来」として2017年1月よりオープンした。

 

今回は、そんな「SH外来」の岡医師、水島医師に話を聞いた。

 

 

(C) GENXY

 

まず、この「SH外来」の”SH”の意味とは何だろうか?

 

「SHとは『セクシャルヘルス』の略で、直訳すると「性の健康」という意味。セックスに関する予防や健康、検診のことを指します。日本ではまだまだセクシャルヘルスの概念が浸透していないですが、アメリカやオーストラリアでは多くの人が意識をしていますね」と岡医師は語る。

 

具体的なセクシャルヘルスには、セーファーセックス、性病&HIVの定期検診、HIV予防(PrEP)などがある。

 

 

ゲイの間で「肛門の性感染症」が増えている

 

このSH外来の特徴として、これまでのHIVや梅毒などの検査に加え、肛門への性感染症(クラミジア、淋菌)を調べられることだ。

 

「ゲイ・バイ男性たちはアナルセックスを行うため、肛門の性感染症にも気を付けなくてはいけません。エイズ治療・研究開発センターに通院するHIV陽性者に協力してもらい、肛門の淋菌とクラミジア感染について調べたところ、肛門のクラミジア感染が16%の人に、肛門の淋菌が3%の人にあることが分かりました。多くの場合は無自覚ですので、検査をしないと発見できないことが多いのです」と水島医師は語る。

 

 

肛門の性病が起こす影響とは? 

 

肛門に性感染症(クラミジア、淋菌)がある場合、どのようなリスクがあるのだろうか?

 

「多くは無症状で終わることが多いですが、酷い場合は炎症を起こします。肛門にクラミジア、淋菌がある人のほとんどは無自覚なので、知らず知らずのうちにセックスの相手に移してしまいます。また、性感染症がある場合のHIVの感染率は通常の7倍ほどに上がるという研究データも発表されているため、とても注意が必要です」

 

肛門の性感染症は、コンドーム無しのセックスで感染する。

コンドームはHIV予防としても大事だが、肛門の性感染症を防ぐことにおいても有効な手段なのだ。

 

 

肛門の検査は保険適用外!

 

セクシャルヘルスの先進国アメリカやオーストラリアでは、HIV検査、肛門を含むあらゆる性感染症検査をすべて保険適用内で行える。しかし、日本では肛門の性感染症検査は「保険適用外」となるのだ。なぜだろうか?

 

「現在日本では『肛門』の性病検査は保険が適用されていません。日本ではワクチンなどの”予防”に対し保険適用でないことが多いです。そもそも日本ではアナルセックスを想定していないですからね。この『SH外来』では、肛門の検査を研究として実施するため、無料で提供できるのです。」

 

たとえば、性病検査(HIV、梅毒、肛門のクラミジア/淋菌)を全て自費で行った場合は、約15,000円ほどかかるが、今回の『SH外来』では研究(*注1)として、多くのゲイ・バイセクシャル男性にセクシャルヘルスの意識を持ってもらう目的で検査費用を無料にしている。

初診料2,820円(再診の場合は730円)を負担するのみ。

 

(*注1)今回「研究」という名目ではあるが、個人データを開示するということではなく、日本のゲイ・バイセクシャル男性の肛門の性感染症データとして活用することを指す。

 

 

症状が出てからいく「クリニック」ではなく、予防のための「クリニック」

 

セックスによる病気(性感染症)は、なかなか人に言いにくいもの。

そして、何か症状(ペニスが痛い、何か膿がでている、カラダの調子が悪い…etc)が出てから病院に行くという人が多いが、そうではなく、『性感染症を予防する目的』でクリニックに来て欲しいと岡先生は語る。

 

「何かが起きた時の病院ではなく、何も起きてなくても『性の健康診断』として来院してほしいですね。SH外来では3ヶ月に1回、定期検診を推奨しています」

 

次のページ >> セックスについて全般相談できるゲイフレンドリーなクリニック

 

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