新しいものが溢れ続ける今の時代。
息つく暇もない程トレンドは入れ替わり、数ヶ月前の服がアウトレットやセールで安く大量にさばかれる。また、ファストファッションがメインストリームとなり、現代人はより安く、大量に服を買うことを覚えてしまった。
しかし、果たして本当にそれで良いのだろうか?
そんな昨今の大量消費社会に警鐘を鳴らす一人のアクティビスト、クリスティーナ・ディーンを紹介したい。
―クリスティーナ・ディーンとは―
アジアのファッション拠点である香港。そこで活動するアクティビストにクリスティーナ・ディーンという女性がいる。彼女はNGO団体「Redress」の代表を務めており、そこでファッションの流行がもたらしたゴミ(衣服)について、本当にこのままでいいのか?と社会に訴え続けている。彼女のインスタグラムでは、日々のコーディネートがアップされており、どれもスタイリッシュで素敵だ。しかし、驚くことにこれらの服すべては、洋服専用のゴミ箱から拾ってきたゴミでコーディネートされているのだ。
ゴミ箱から拾ってきたと一切感じさせない、クリスティーナのファッショナブルな着こなし。彼女は自身がゴミを纏うことで、「まだ着れる服」にも関わらず大量に捨てられる服の存在を、社会に問題提起している。
―毎年ゴミになる服の現状―
もう着ないからと何気なく捨ててしまう服。日本では年間100万トン以上が捨てられていると推計されている。これを一人当たりに換算すると、年間9キロの衣類を捨てられている計算だ。しかも、その中でリサイクルされているのは全体の5〜10%とされ、その他95%は廃棄される運命にある。
―あなたの本当に欲しい服はなに?―
服を購入する際に、何を求めて買っているのかを本当に理解しているだろうか。「ストレス発散で買い物したくなって」「今流行ってるからとりあえず買わなきゃ」「セールで安いから今のうち買っておこう」などなど、物を買う時の考えは人それぞれ。
しかし、「本当に自分が必要としている服なのか?」と、服を買う時に自分自身に問いかけてほしい。後からゴミになるような服をあらかじめ予防することで、少しでもゴミを減らせることに繋がる。また、着なくなった服たちはリサイクルに出したり他の人に譲ったりして、なるべく処分しないよう工夫をして欲しい。
自分の服を大切にし、環境にも配慮できる。
これこそ真のファッショニスタといえるのではないだろうか。