「パートナーを持つ全ての人へ」愛するパートナーの死に立ち会った、ゲイの実体験

October 18th, 2015

突然だが、あなたには大切なパートナーがいるだろうか?

もし現在いるのであれば、愛するパートナーが死に至ることを想像したことがあるだろうか?

 

「パートナーの死に立ち会う」そんな壮絶な体験をした、ゲイの当事者けんたろうさんに話を伺った。パートナーを持つ人必読、ゲイカップルの実体験とは―。

 

 

 

けんたろう 

大阪出身、都内在住。愛するパートナーを亡くした経験から、各種イベントにて講演を行っている。本人への質問、依頼等は問い合わせにて。(italianabasil@gmail.com) 

 

 

 

11年間付き合い、人生を共にするはずだったパートナー 

 

今回話を伺ったけんたろうさんは、大阪出身で現在は都内在住。

11年前に運命の彼と出会い、交際をスタート。交際から7年後には同棲も開始し、彼氏から人生のパートナーへと意識する幸せな日々を送っていた。

 

「彼は自分よりも6つ歳上でバリバリの仕事人間。社会的にも自立していてシッカリ者だけど、2人で過ごす時は猫のように甘えたでした」けんたろうさんの顔から笑みが溢れる。

 

しかし、幸せだった二人に深い闇が押し寄せる。

昨年から彼の体調に異変が生じ、大量の寝汗や発熱が続いた。通常であればすぐさま病院に駆けつけるところを、大病をしたことが無かった彼は病院に行くことを拒んでいた。 しかし、更なる体調悪化が続き、昨年末にようやく診断を受けたところ、結果はHIV

 

「これが嘘だったらいいのに、夢であってほしいって…ずっと思ってました。」けんたろうさんは絶望のどん底に突き落とされた気分だった。 

 

 

7ヶ月間、付きっきりの過酷な看病 

 

日に日に体力が衰え、仕事を休まざるを得なくなった彼の為に、けんたろうさんは付きっきりで看病を行った。朝から病院で看病をし、その後仕事に向かい、夜は次の日の準備に追われる日々。心身ともにボロボロになり、会社を休業し彼の看病に専念することを決意した。

 

 

立ちはだかる『カミングアウトの壁』

 

今年に入り、HIV/エイズの合併症で体調が更に悪化。 ついには、担当医に「彼の家族を呼んでほしい」と言われる。しかし、家族とは疎遠で不仲だった彼は、 家族を呼ぶことを拒んでいた。 

 

だが、彼は確実に死期が近づいている。

けんたろうさんの説得の末、彼は渋々家族に連絡を取った。電話越しでは、戸惑い怒り狂った彼の両親が、すぐに新幹線で病院まで駆けつけ、ものすごい剣幕でけんたろうさんを睨みつけたそう。

 

相手方の両親にしてみれば、久々に会う息子が「瀕死状態」な上に「ゲイである」現実を受け入れることが出来なかった。ましてや、死期迫る息子の隣に男がいるなんて『ウチの息子を殺した』ようにしか映らないだろう。

 

「カミングアウトを強要するつもりはないですが、いざという時、カミングアウトしていて良かったと 思う時が必ず来ます。」とけんたろうさんは語る。クローゼットだったパートナーに対して、けんたろうさんは以前から両親にカミングアウト済みだった為、家族の理解やサポートを受けていた。彼とは真逆の状態だったのだ。 

 

 

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