LGBTの五輪といわれる「ゲイゲームズ(Gay Games)」を知っているだろうか?
ゲイゲームズは、4年に1度開催される世界最大のLGBTのスポーツの祭典。今年は、8月にフランス・パリで「ゲイゲームズ2018」が行われた。
そこでなんと、日本人ゲイ男性・宮田大さんが金メダルに輝いたのだ!
今回は、自転車競技にて金メダル1個、銀メダル2個の合計3つを受賞した宮田さんに、日本ではあまり知られていないゲイゲームズについて話を聞いた。
ゲイゲームズは、性自認や性的指向、民族的出身、障害などを問わず、すべての人に開かれた世界最大のLGBTのためのスポーツ・文化イベント。「ゲイ版オリンピック」と呼ばれている所以だ。
1982年に米ロサンゼルスでスタートし、それから4年に1度、世界の各都市で開催されている。
メインとなる競技大会以外にも、オープニング、クロージングイベント、各種ショーやクラブイベントなど、期間中はさまざまな催しが行われる。
今年のパリ大会は8日にわたって開催され、世界91ヵ国から1万人以上の選手が出場し、訪れた観客はなんと30万人以上だとか!
ゲイゲームズは、一般的なスポーツ大会とは異なるユニークな競技が多くある。
例えば、ほとんどの競技は男女混合で行われ、一般的な男女ペア競技も”同性同士”で行われるのだ。
テニス、競泳、陸上、自転車、フィギュアスケートといった個人&ペア競技から、水球、バスケ、バレー、チアリーディングといった男女混合の団体競技まで、全36競技150種目で競われる。
さらに、シンクロの男子デュエット「アーティスティックスイミング」や、水上のドラァグショーともいわれる「ピンクフラミンゴ」といった、ゲイゲームズにしかない独自種目も見どころだ。
そんな「ゲイゲームズ2018」にて、宮田大さんは、3つの自転車競技に出場し、見事に金メダル1個、銀メダル2個の合計3つを受賞!
受賞した感想を聞いてみた。
「正直驚いています!今まで何度か海外の大会に出ていますが、メダルを獲得したのは初めてなんです。まさか自分が3つもメダルを取れるとは夢にも思ってもいなかったですから」
宮田さんは聴覚に障害を持っているが、障害のありなしに関わらず大会にエントリーできるようだ。
「参加する種目にもよりますが、私が出た自転車競技は障害を持っていてもエントリーできました。健常者と障害者をわけず一緒に競技します」
「出場枠に限りはありますが、特に参加資格はないため、LGBTまたはアライであればエントリーできますね」
今回、日本からの参加は14人とかなり少ないが、他のアジア圏、特に香港や台湾からの参加者が多かったそう。
「日本でゲイゲームズの知名度は低いですが、同じアジアでも台湾からの参加者は多く、合計19個メダルを獲得していました。スポンサーもついていたし、メダル獲得で大使館にもよばれていましたね。驚いたのは、水泳で金メダルを獲得した選手がのちに市議会議員に立候補していました(笑)それだけゲイゲームズの人気と知名度があるし、盛り上がっているなぁと感じました」
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