アメリカにて、ゲイを治して”ストレート”にすることを目的とした「ゲイ矯正治療」を推進してきた悪名高き男性が、なんと自身がゲイだとカミングアウトした。
その男性とは、アメリカ人のデイヴィッド・マチソン。
モルモン教徒であり、ゲイは自然の摂理に反するとして、ゲイを治す「ゲイ矯正治療」を推進してきた悪名高い男性だ。
彼が推進してきたのは、同性愛者に自身の性的衝動・恋愛を抑え込み、最終的には異性と結婚するように導く矯正プログラム。
そんな「ゲイは有害。治すべき」としていた張本人が、ゲイをカミングアウトしたのだ!
マチソンは、ゲイ矯正治療と戦うキャンペーン団体「Truth Wins Out」にてこうカミングアウトした。
「私は、個人が誰に惹かれるかアイデンティティをどう選択するのか、その権利を支持します。その自由のおかげで、私は今、同性愛者としての生活を送ることを選んでいます」
「『ゲイ矯正治療』は、弱い立場にある人々の人間性を放棄させるために、罪悪感や恥を感じさせるべくした行為です。これは明らかに詐欺であり、全米50州で違法にするべきです」
彼はこれまで行ってきた矯正治療が間違ったことだと認め、治療の撤廃を訴えた。
マチソンの話でも出てくるが、現在アメリカでは50州中/30州もが「ゲイ矯正治療」を認めている。全米で同性婚が認められている2019年にも関わらず…!!
ゲイは自らの意思で変えることができない性的指向であり、”治療する”とは人権を無視した行為なのだが、「ゲイ矯正治療」を受けている人はアメリカで年間77,000人もいるとされている。
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それにしても、「ゲイ矯正治療」の指揮をとってきた人物のカミングアウトは衝撃的だ。
このカミングアウトに対し、矯正治療の被害者で別の訴訟で原告となっていたゲイ男性カイム・レビン氏はこうコメントを寄せた。
「マチソン氏が、彼本来の人生を見出したことを嬉しく思います。彼がLGBTQコミュニティに与えた害悪を正すために、今後できる限りのことをしてくれることを願っています」
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