クィアな夏の夜を描く映画『ドランクヌードル』が、2026年5月1日(金)より劇場公開される。

本作は、2025年の第78回カンヌ国際映画祭ACID部門で話題を呼んだ、アメリカ・アルゼンチン合作のインディペンデント映画。
監督・脚本・編集を務めるのは、アルゼンチン出身でニューヨークを拠点に活動する映画作家/ファッションデザイナーのルシオ・カストロ。
長編デビュー作『世紀の終わり』で高い評価を受けたカストロが、都市と自然、現実と幻想、欲望と記憶がゆるやかに交錯する、詩的なクィア映画を完成させた。
物語の主人公は、美大生の青年アドナン。夏のあいだ、叔父の家で留守番をするためにニューヨーク・ブルックリンへやってきた彼は、同時にギャラリーでのインターンを始める。
そこで展示されていたのは、去年の夏に彼が出会った奇抜な刺繍アーティストの作品だった。
過去と現在が重なり合うなか、アドナンは人々との出会い、親密な時間、創作、そして官能的な経験を通して、日常の輪郭を少しずつ曖昧にしていく。(以下、予告編)
本作は、ブルックリンの都市風景と、ニューヨーク州北部・アップステートの森を舞台にした、全4章からなる作品。
都会のギャラリー、森のハイキング、夏の夜の会話、ふとした身体の接触——その一つひとつが、アドナンの記憶や欲望を静かに揺らしていく。

着想源となったのは、アメリカの刺繍アーティスト、サル・サランドラの作品。
伝統的なニードルポイント技法を用いながら、ユーモアと露骨さをまとった性的モチーフを描く彼の刺繍は、映画全体に漂う遊び心や官能性と響き合っている。

クィア映画というと、時に「痛み」や「社会との葛藤」が描かれることが多い。もちろんそれも重要な表現だが、『ドランクヌードル』が描くのは、もっと軽やかで、つかみどころがなく、夢のように移ろうクィアな時間だ。
誰かと出会う。言葉を交わす。身体が近づく。別れる。けれど、その一瞬は確かに残る。
恋愛やセックスを明確な物語のゴールとして描くのではなく、夏の記憶の断片として、やわらかく、時に大胆に映し出していく。

映画『ドランクヌードル』は、2026年5月1日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国で公開される。