2019/05/29

グザヴィエ・ドラン、「ゲイ映画」と呼ばれることにやや不満

  • facebook
  • Twitter
  • line
  • はてなブックマーク
  • Copy

現地時間25日に閉幕した、第72回カンヌ国際映画祭。

その中のコンペティション部門に出品されている映画『マティアス・アンド・マキシム(原題)』の公式会見が行われ、本作を手がけたグザヴィエ・ドランが映画について口を開いた。

 

 

Photo via : Xavier Dolan’s Instagram

 

物語は、ドラン演じるマキシムと、幼なじみで親友同士のマティアスとの関係を描いた青春友情ストーリー。

兄弟同然だった親友の二人は、短編映画を撮る目的でキスするように依頼され、思わぬキスから友情と愛情の2つの感情が入り混じる──。

ドランならではの、深い心理描写で描かれる作品だ。

 

 

『マティアス・アンド・マキシム(原題)』

 

男同士の恋愛を描くことから「ゲイ映画」と呼んでしまいそうだが、ドランは「この作品はゲイ映画ではない。人生についての映画なんだ」と強調する。

 

ドランといえば、弱冠20歳に『マイ・マザー』でカンヌデビューしてからちょうど10年が経つ。

今回の『マティアス・アンド・マキシム(原題)』で8作目となり、10年のうちに監督作8作品も手がけたことになる。

 

関連記事|世界的有名な「LGBTの映画監督」まとめ

 

新作を出す度にドランは、「母親」「ゲイ」がテーマの映画と言われ続けてきたが、本人はそれに対しやや不満を持っているようだ。

 

「多くの人が僕に『あなたの映画のテーマは母親とゲイですね』って言ってくる。だけど、母親は誰にもいるわけだし、誰もが母親から生まれたわけだよね。母親、女性は独自の強さや問題を抱えていて、映画の中で掘り下げるのは素晴らしい人物だよ」

 

「僕たちは『異性愛の映画』という言い方はしないよね?『素晴らしい異性愛のラブストーリーを観たんだ!』とは言わないと思う」と、笑顔で取材陣に答えた。

そこには長年受けてきた批評への本音が垣間見える。

 

作品のテーマについてもこう付け加えた。

「10年やってきたけど、ここからアーティストとして進化するのは本当に難しい。僕は常に成長していきたいと思っているけど、毎回新しいテーマでチャレンジする時、周りからは『なぜ同じ(テーマの)映画を作らないの?』と言われるんだ」

 

そう語るように、近年は一度成功したテーマを捨て、ガラッとコンセプトを変えてくるあたり、常に新しいチャレンジを試みているようだ。

 

『マティアス・アンド・マキシム(原題)』は5月からフランス、カナダで公開予定。日本公開は現在未定となっている。

 

関連記事|グザヴィエ・ドランの “ポジション” とは? インタビューで赤裸々に語る

 

SPECIAL

筋トレとセックスは「薄毛」に影響する??AGAのギモンを大調査

HIV陽性になったら──生活はどうなるの?

「眠れない…」を解消!いま話題の睡眠アイテム5選

大人ゲイカップル旅におすすめ!全室スイートの沖縄ホテル

台湾漫画のTOP3に!ゲイ3人の三角関係を描く話題作『老師!男友還給我』誕生秘話を作者に聞いてみた

EDITORS CHOICE編集部オススメ

RANKINGアクセスランキング

BEAUTY

筋トレとセックスは「薄毛」に影響する??AGAのギモンを大調査

CULTURE

台湾漫画のTOP3に!ゲイ3人の三角関係を描く話題作『老師!男友還給我』誕生秘話を作者に聞いてみた

CULTURE

もうチェックした?韓国発・熊系ゲイドラマ『チアーズ』が話題に

CULTURE

名作「韓国ゲイ映画」オススメ6選

LGBT

「東京レインボープライド2024」、ちゃんみな、大黒摩季、清水ミチコ、與真司郎(AAA)らが参加

FOLLOW US!

ジェンクシーのSNSをフォローして最新情報をゲット!

  • facebookfacebook
  • TwitterTwitter
  • lineline