アメリカにて5月7日、ドラァグクイーンを支援するためのチャリティーイベント「Drag Isn’t Dangerous(ドラァグは危険ではない)」が開催され、7500万円以上の募金が集まった。
全米の有名ドラァグクイーンから、俳優のシャリーズ・セロンまで、多くの著名人がチャリティーに賛同した。
なぜこのチャリティーイベントが開催されたのか?
発端は、今年3月、テネシー州にてドラァグクイーンのショーを規制する法律ができたこと。
アメリカの中でも保守的とされるテネシー州では、成人向けのキャバレーショーを禁止することが決まり、その中には「女装(ドラァグクイーン)、および男装(ドラァグキング)を含む」と記載。これは事実上、ドラァグショーをすると「法律違反」となる。
さらに、公共施設や未成年のいる場所で行った場合は重罪となる可能性がある。
テネシー州を機に、そのほか11の州で似たような規制するべく法律が進められているそうだ。
「こんな法律はおかしい!」として立ち上がったのが、今回のチャリティーイベントなのだ。
オンライン開催されたチャリティーイベント「Drag Isn’t Dangerous」では、人気ドラァグクイーンのペパーミントと俳優のジャスティン・マーティンデールがメインホストを務めた。
さらに、俳優のシャーリーズ・セロン、コメディアンのマーガレット・チョー、歌手のアダム・ランバートなどの有名人も出演してコメントを寄せた。
同番組では、開始から3日間で総額56万ドル(約7,500万円)以上が集まり、現在も寄付は続いている。
公式サイトにてチケットを購入すると、期間限定でアーカイブ視聴も可能だ。
またイベントでは、新しいシングル「Drag Isn’t Dangerous」がデビューした。実にドラァグらしい風刺の効いたキャンペーン!
寄付金やシングルの収益は、LGBTQ支援団体らに全額寄付されるそうだ。
同性婚が認められているアメリカだが、一部の保守的な州では、LGBTQに対する差別・偏見が根強い。
そして州ごとに法律が決定できるため、うっかりしていると今回のように反LGBTQ法案ができてしまう。
まだまだ平等への闘いは続きそうだ。