カトリック教会のトップに君臨するローマのフランシスコ法王は、「キリスト教徒は同性愛者の人々に対する行為を謝罪するべき」だと語った。AFP通信ら各誌が報じている。
─以下、AFP通信より─
現地時間6月26日、フランシスコ法王はアルメニア訪問を終えて帰国途上の機内で、ラインハルト・マルクス(Reinhard Marx)枢機卿がカトリック教会は同性愛者の人々への対応を謝罪する必要があると述べたことについて同意するかと記者団から問われ、次のように答えた。
「われわれキリスト教徒には、謝らねばならないことがたくさんある。今回のこと(同性愛者の待遇)に限らないが、私たちは許しを乞わなければならない。謝罪するだけでなく――許しを」
さらに法王は「そうした状態(同性愛)の人が善良な人物で、神を求めているとしたら、その人を裁く資格が私たちにあるだろうか」と付け加えた。
この発言は、バチカンがフランシスコ法王の下で同性愛者のコミュニティーに対し、より融和的なアプローチを取ろうとしている可能性を初めて示唆したととらえられるが、教会内の保守派からは直ちに批判の声が出ている。
法王はまた、「カトリック教会が謝罪すべき対象は、傷つけられてきた同性愛者たちだけではない。貧しい人々や、搾取されてきた女性たち、労働を強いられてきた子どもたちにも、教会は謝らなければならない」とも述べた。
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フランシスコ法王といえば、以前「カトリック教会はもっとLGBTを迎え入れるべきだ」「人はセクシャル・アイデンティティのみによって判断されるべきではない」と、ゲイ権利を擁護する発言をしていた。
しかし一方で、婚姻は男女間のみという考えのもと、同性婚には強く反対の意向を示している。