理想的なカラダを手にいれるためには、日々の筋トレは必須。
しかし、「筋トレのことを考えていること自体が筋トレになる」といった驚きの研究結果が発表された。
米・オハイオ大学のブライアン・クラーク博士の研究によると、「運動のことを考えて座っているだけで、筋肉が鍛えられる」という『脳内エクササイズ』が実験で明らかとなった。
実験では29人の被験者を集め、その手首を1カ月にわたって動かせないよう固定し、その筋力量の変化を調査。
半分の被験者には、固定された手首の筋肉を動かすイメージを1日あたり11分間行った。その結果、「脳内エクササイズ」を実行した人たちは、何もしなかった半数に比べて手首の筋肉が強化されたことが分かったのだ。
研究結果をもとに、クラーク博士は脳と筋肉の回路について着目。
「筋トレをイメージ」し脳内の運動野を刺激することで、運動野と筋肉が強い関係を持ち、そのため筋肉を強化できたことがわかったのだ。
『考えるだけで筋トレになる』というとかなり斬新なように感じるが、神経科学の分野では、脳とカラダはシンクロしていると考えられており、相互の関係が高いことは以前にも証明されている。
例えば、米・クリーブランド・クリニックにおいて、脳内エクササイズを実施した患者は筋肉量を35%アップできたという報告もある。これはすごい!
筋トレ(ジム)以外でも、最近ではコロナ禍により、ドラクエウォークを使ってウォーキングを習慣化したり、リングフィットを使って自宅でフィットネスをする人など、以前よりも気軽に運動をする人が増えている。
もちろん、まったく運動しないで、マッチョになったり痩せるのは不可能。
しかしこの研究からわかることは、筋トレをしていない時にも筋トレのことをイメージするだけで、実際の運動以上の効果が期待できるという点だ。
筋肉量増やしたい人は「筋トレについて考える」、痩せたい人は「ランニング(or フィットネス)について考える」だけで、運動だけするよりいいかもしれない。
そして逆をいえば、「筋トレを嫌々している」人は、最大限の筋トレ効果を得られてないかも?