アドリア海が美しいクロアチアのダルマチア地方に旅行しました、がぅちゃんです。
同地方の主都「スプリト」が誇る世界遺産「ディオクレティアヌス宮殿」の中にある(ということになっている)、ゲイフレンドリーバーの「ゲットー」を紹介します。
クロアチアは、東ヨーロッパのバルカン半島という部分にある国です。近所にはイタリアやギリシャがあります。
人口は約440万人と大阪の半分ほどの小国ですが、アドリア海に面した「ダルマチア」という地域の景観が美しいことで有名で、ヨーロッパでは人気の観光地です。
ダルマチアの都市のなかで恐らく最も有名なのが、最南端の「ドゥブロヴニク/Dubrovnik」です。
その美しさから、「アドリア海の真珠」などと呼ばれたりもします。ドゥブロヴニクの名山「スルジ山」から見渡せる絶景は特に有名です。
ちなみにドゥブロヴニクは、アメリカのテレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のロケ地のひとつであり、ジブリアニメの「魔女の宅急便」や「紅の豚」に登場する風景と似ていることでも知られています(そもそも紅の豚はアドリア海が舞台)。
美しさを競えばキリがないダルマチアですが、その主都であり世界遺産の町としても知られるのが「スプリト/Split」です。
1700年ほど前に作られた「ディオクレティアヌス宮殿」という世界遺産が有名で、現在のスプリトの基礎となった建造物です。
「宮殿」と呼ばれていますが、かつては約6万人が住んでいた広大な空間です。なので「町」と呼ぶほうがしっくりきます。
現代のスプリトは、そんなディオクレティアヌス宮殿を中心に栄えているため、世界遺産の建築物に囲まれた独特の景観が展開しています。
圧倒的に観光地なスプリトなのですが、ゲイバーやゲイサウナといったゲイ向けの娯楽施設はありません。
そんな環境で際立っている様子だったのが、バー兼ナイトクラブの「ゲットー/Academia Club Ghetto」です。
厳密には、ゲットーは「ゲイフレンドリーバー」と明言しているわけではありませんが、ゲイたちがバーに行くならゲットーをおすすめされるという風潮がありました。
余談ですが、そもそもクロアチア自体、LGBTフレンドリーをプッシュしている様子はあまり感じませんでした。ただし周辺国(スラブ地域/Slavic World)の中では、最も前進した環境が整っていると言われています。
「ゲットー」に入っていく
歴史的建造物のダンジョンのような空間にゲットーはあるのですが、他の飲食店と同じく、外から見ても何のお店かよくわかりません。お城にでも続いてそうな趣のある門が立ちはだかり、そこをくぐるところから全ては始まります。
ゲットーの中へ
門をくぐると紛れもなく異空間でした。床は真っ赤で、石造りの壁はライトで怪しく照らされています。
一見コテコテでともすればムッとなりそうですが、セットのような虚構な雰囲気は感じませんでした。むしろ、ありのままの建造物の味が前面に押し出されて粋な印象。
千年を超えるスプリトの歴史が漂う以外は、全体的に肩の力が抜けた空間です。
赤く塗られたドラム缶のテーブルがあったり、隅っこでDJがプレイしていたり。屋外なので雨が降ると大変そうですが、晴れている限りは最高にチル(=くつろぐ)できそうなクラブの雰囲気があります。
ゲットーの屋内バーの様子
奥に進むと屋内のバーエリアがあり、ドリンクの注文や清算はそこで行います。
万国共通のリキュールが揃い、英語でドリンクを注文しても通じます。屋内はライブハウスのようになっていて、現地のミュージシャンのライブなども行われているそうです。
ゲットーに行くコツ
「コツもなにも、住所があれば行けるじゃん」と思うかもしれません。しかしゲットーはあくまでも宮殿(=ダンジョン)の中にあるので、徒歩以外でアクセスできません。道もややこしいので、おそらく一度は迷います。
しかしさいわい、ゲットーは有名なバーなので、現地の人に「Ghetto」と言えば通じるはずです。
そしてなにより、名前の割に、お店や地域の治安はすこぶる良かったので、余計な心配は皆無でした。