
突然ですが、あなたは誰と、どれくらいの頻度で「セックス」している?
・アプリでリアルした相手と
・発展場ではじめての人と
・パートナーや特定の相手と…etc
もしあなたが、セックスを楽しんでいるのなら「HIV検査」はマスト。
HIVはゲイに多く、特に20〜30代に多いことがわかっている。
HIVと聞くと怖い病気のように感じるが、正しい知識があれば恐れることはない。
今回は「セックスとHIVの上手な付き合い方」について、ドクターに話を聞いてみた。
話を聞いたのは、新宿にある「東京都新宿東口検査・相談室」の上村医師。
こちらは東京都が運営する、匿名・無料でHIV検査ができる施設。ゲイフレンドリーな医師やスタッフがいるので気軽に相談しやすい。

HIVとは、病気の名前ではなく体の免疫を弱らせるウイルスのこと。主にセックスにて感染する。
HIVを治療せずに進行すると「エイズ」を発症し、さまざまな重篤な病気を引き起こすことに。HIV/エイズは完治できない病気なので、感染しないことが大切。
先生によると、HIVは感染しても気づきにくいそう。

HIVは、感染して間もない時期に初期症状が出ることがありますが、症状が風邪に似ているので気づきにくいです。
しかも、その症状は2〜3週間ほどで収まってしまう。
ただ、症状がなくてもHIVは体に潜伏していて、徐々に免疫を下げて、気づかないまま10年、15年と経ってしまい「エイズ」を発症してしまうことに。
HIVは特有の症状がなく気付きづらいため、定期的なHIV検査が大切ですね。
東京都の報告によると、HIVがはじめて分かる人は20〜30代が最も多いそう。
さらに最近では、HIVを飛ばして「いきなりエイズ」になる人も増えているそうだ。

「いきなりエイズ」というのは、初めて診断された時点で、すでにそのエイズ発症の段階まで進んでいた──ということです。
日本では、新たにHIV感染と診断される人のうち、約3人に1人がエイズ発症で見つかっています。
ただ、「いきなり」と言っても、本当に突然そうなったわけではありません。実際には5年、10年と気づかないまま経過していて、初めて診断された時には「進行していた」ということです。
エイズ発症しないうちに、早く検査でHIVを見つけて治療した方が良いですね。

今は医療技術が進み、HIV感染を早めに知って治療ができれば、HIVの進行をグッと抑えることも可能。
日常生活も仕事もセックスも変わらずに送ることができ、寿命も他の人とほぼ変わらない。これを「U=U」という。詳しくは以下の記事にて。
関連記事|もしHIVになったら…人生どうなるの!? 感染後のゲイライフ
よくゲイの間では「タチは感染しづらい」「ウケは感染しやすい」と言われている(それを理由にゴムを付けないタチも多い)
果たして本当だろうか?

タチ・ウケで多少の差はありますが、アナルセックスは両方に感染リスクがあります。
実際に、男女の腟性交と比べても、男性同士のアナルセックスの方がHIVリスクは高いです。
なぜアナルセックスの感染リスクが高いかというと、アナルの粘膜は傷つきやすいため、どうしても防御が弱くなりがちです。
タチ・ウケともにHIVの危険があるので予防を怠ってはいけない。
先生に、HIVの予防手段についても聞いてみた。

HIVの予防には「コンドーム」が基本です。
ただ、コンドームはどうしても挿入する側(タチ側)がつける立場になるので、ウケは相手に依存する面がありますよね。
その点、最近は「PrEP」*が普及してきたのは良いことだと思います。PrEPは相手が予防しているかに限らず「自分で自分を守れる」手段ですから。

セックスで移る病気は「性感染症」と呼ばれる。
HIV以外に、ゲイに多い性感染症について聞いてみた。

近年多いのは「梅毒」です。梅毒は感染力が非常に強いため注意が必要です。
それ以外でゲイコミュニティに多いのは「A型肝炎」「B型肝炎」「尖圭コンジローマ」など。
これらはワクチンで予防できる性感染症なので、もし金銭的に余裕がある方は受けてほしいですね。
あとは、最近少しずつ増えているのが「エムポックス」。健康な方であれば重症にはならないですが、免疫が落ちている人には命に関わるため、油断はできません。
これらの性感染症はHIVと違い、治療すれば完治することができる。
しかしながら、性感染症がある人はHIVにも感染しやすいそうだ。

一般的に性感染症がある人は、HIV感染もしやすいといわれています。
理由としては、性感染症にかかると粘膜に炎症が起きます。炎症があるとHIVが体内に入りやすくなる可能性が高まるからです。
ただ一方で、性感染症にかかる方はそもそも「リスクの高い行動をしている」ことが多く、HIVにも感染しやすい状況にあるとも言えます。
なので、性感染症は治るからといって、HIVと切り離さない方がいい。実際、何かしらの性感染症にかかった人が、その後HIV陽性になることもあります。
「東京都新宿東口検査・相談室」では、HIVの他に梅毒の検査も一緒に受けることができる。もし異変を感じたらすぐさま検査に行ってみよう!
定期的なHIV検査が大切だとわかったところで、検査の頻度について聞いてみた。

検査頻度は、その方のセックスライフによって変わりますね。
「どれだけセックスしているか」「どんな相手と、どんな接触があるか」。セックスの相手が「固定なのか?毎回新しい人なのか?」によっても変わってきます。
たとえば、月に新しい人が数人程度なら、検査頻度は「3ヶ月〜半年に1回」を目安にしてもいいかもしれません。「新しい人が◯人になったら、一度検査してみよう」と、自分で目安を作ってもいいと思いますね。
ご自身のセックスライフにあわせて、検査頻度を考えてみてください。

一方で、検査は大事とわかっているものの「怖い…」「ハードルが高い」と思う人も多いはず。

検査って怖いですよね。僕自身も、初めてHIV検査を受けた時はとても怖かったです。
「自分は大丈夫だろう」と思っていても、検査に行くと不安になる気持ちはよくわかります。
ただ、検査の場には看護師やカウンセラーなど、相談できる体制があります。結果を聞くまでのあいだに不安なことがあれば相談できますし、病気のことや予防のことなど、いろいろなことを話せます。ぜひ気軽に相談してほしいですね。

検査には不安がつきものだが、「半年に一回行く」「毎年行く日を決める」など、定期的に通うことで、心理的なハードルがグッと下がる。
さらに先生は、HIVや性感染症について「知識」を持って欲しいと呼びかける。

東京都の施設では匿名・無料で検査を受けることができます。
無料でHIV検査ができることや、HIVのリスクがあることも知らないままにセックスをしていると、いつか感染する可能性があります。
知識がないままHIV感染してしまうのは避けたいことです。
セックスを楽しむのは当然のことです。リスクを理解した上で、「ここまではする」「ここからはしない」と、性行動や予防法を自分で選択できるといいですね。
もし、HIV検査について不安なことがあれば、電話相談(匿名・無料)も受け付けている。
「HIVに感染したかも…」「予防方法を知りたい」など、不安なことがあれば気軽に相談してみよう。

東京・新宿にある「新宿東口検査・相談室」は、東京都が運営する施設で、匿名・無料でHIVと梅毒の検査をしてくれる。
JR新宿駅から徒歩10分、西武新宿駅から徒歩1分とアクセス抜群!
実際に検査の流れを紹介していこう。

1 まずは検査の予約をしよう。
専用サイト「東京都HIV等検査予約サイト」から希望する施設、空き状況を確認して予約を行う。
2 検査当日。受付で「予約完了メール」を見せよう。匿名なので、検査したことが誰かに分かることはない。

3 検査に関する説明をうける。不安なこと・分からないことがあれば遠慮なくスタッフに聞いてみよう。
4 採血を行う。採血量はわずか5cc(小さじ1杯程度)だ。
止血ができたら終了、全部あわせて約30分ほど。検査結果は一週間後にわかる。

5 一週間後、検査結果を聞きに行こう。
待合室はプライバシーに配慮して、仕切りが設置されている。
6 先生が検査結果を教えてくれる。もし何か不安なことがあれば先生やスタッフに相談してみよう。
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今回紹介した「東京都新宿東口検査・相談室」以外にも、都内には複数の検査室があるため、近くの施設に行ってみよう。(検査室の検索はこちらから)
通常、HIVや梅毒の検査はクリニックだと数千円するが、東京都の施設なら無料で何度でもOKという、非常にありがたい施設。都民なら使わない手はない!
GENXYの過去調査でも、都心に住む20〜30代のゲイたちは、セックス頻度が高いことがわかっている。
アプリやSNS、ゲイバーや発展場など、都心には出会いの場やセックスの機会があふれている。
セックスは楽しいが、同時にリスクがあることも忘れないでおきたい。しっかりとHIV予防をしつつ、定期的な「HIV検査」に行こう!

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