こんにちは!台北在住ライターのMaeです。
台湾が人気の海外旅行先となって久しいですが、みなさんはすでにお越しになったことがありますか?
台湾の玄関口となっている台北の市内観光だけでも、見どころスポットやおいしいグルメはたっぷり。しかし、2回目以降の台北では「もっと違った魅力を発見したい!」という気持ちも、湧き上がってくるかもしれません。
今日は、そんな台北リピーターの方へ。MRT(地下鉄)だけでは辿り着けない場所をメインに、プチ郊外スポットを4つご紹介したいと思います。
台北は、四方を山に囲まれた盆地にあるため、比較的気軽に、豊かな緑に包まれた大自然を楽しむことができます。
実は台北市内には、今も活動を続ける火山地帯が。その一帯は「陽明山」と呼ばれ、台北の有名温泉・北投温泉に湧く良質な温泉の源でもあります。
MRT劍潭駅にあるバスターミナルから、バスに乗って60分ほどで到着できる「擎天崗」は、陽明山を代表する有名スポット。
山上に広がる広大な草原では、野生の牛が草を食む光景に出会えることも。のどかな草原に腰掛けて、台北一の高さを誇る「七星山」を眺めながら、ピクニックを楽しむ方の姿もたくさん見られます。
一見穏やかに見える陽明山ですが、現在も脈々と活動を続けている火山地帯であることを、間近に感じられるスポットも。
岩壁から絶えず蒸気が吹き出す「小油坑」には、その勢いの強さを物語るかのような「シューッ」という音が、あたりに響き渡ります。かすかに硫黄のにおいが漂う展望台周辺にも、モクモクと蒸気を上げる岩や、地熱で湧き立つ地面が!大自然の圧倒的なパワーを、すぐ目の前に観察することができます。
また、陽明山には、台北市内を一望しながらお食事ができるレストランも!そのうちの1軒である「草山夜未眠」から眺める、街が迫りくるようなダイナミックなパノラマは、思わず息を呑む美しさです。
特に、夕方から夜にかけて、少しずつライトアップされていく様子は、この上なくロマンチック!市街地では体験できない、陽明山ならではの特別な時間の楽しみ方です。
MRT淡水信義線に乗って、北側の最終駅まで行くと、台北のおとなりの街・新北市にある「淡水」に到着します。
河と海のちょうど境目にあたるこの場所は、海のない台北市内ではなかなか味わえない、水辺の風情を楽しめる場所。MRT1本で到着できるアクセスの良さもあって、休日には非常に多くの人出で賑わいます。
駅を出てすぐのところに伸びる「淡水老街」は、淡水で最も賑やかな界隈。淡水ならではのグルメが堪能できる小吃店や屋台、おみやげ店などが所狭しと並び、昼夜を問わず夜市さながらの盛り上がりを感じることができます。
せっかく淡水まで足を伸ばすなら、老街を抜けたもう少し先まで、散策に出かけたいところ。
スペイン人によって築かれた城にルーツを持つ「紅毛城」や、その隣にイギリスによって建設された「英國領事館」、日本統治時代に建てられた伝統家屋「多田榮吉故居」など、淡水には台湾の歴史を今に伝えるスポットが、数多くのこされています。
異国情緒漂う「真理大學」のキャンパス周辺は、フォトスポットとしても人気!記念撮影も兼ねて、ぜひゆっくりと歩いてみてはいかがでしょうか。
そして、淡水は台北でも指折りに夕日のキレイなスポットとして有名!夕暮れ時が近づくほどに、街は賑わいを増していきます。
「漁人碼頭」まで足を伸ばせば、台湾北海岸の海へと沈む夕日のパノラマを望むことができます。何物にも遮られない美しい夕日を眺めるなら、足を伸ばす価値は充分です。
台北駅から台鐵(台湾鉄道)に揺られること、40分ほど。「基隆」には、台湾北海岸の魅力をさらに間近に感じられるスポットが、たくさん存在しています。
駅を出て、海沿いを歩いていくと飛び込んでくるのは、時に豪華客船も停泊する港の風景。基隆に到着したことを、実感させてくれる瞬間です。「E-SQUARE」というモールには、港に広がる景色を眺めながら、お食事ができるレストランも並んでいます。
基隆駅前やE-SQUARE前のバスターミナルから向かえる「和平島公園」では、海辺に並ぶ奇岩群を見学することができます。
長年にわたる海風や波による風化によって織り成された、大自然のアート。女王頭で有名な野柳と比べると、観光客はまだまだ少なく、ゆっくりと巡れるのが魅力です。高台からは、基隆嶼の浮かぶ北海岸の風景を望むことができ、開放感も満点のスポットです。
また、公園内には、海辺に整備された海水プールも。水着を持っていれば、海水浴も楽しめます。
そして、和平島の入口周辺にも、注目のスポットが。ハリウッド俳優が広告撮影のロケで訪れたという「阿根納造船廠遺址」と、カラフルな建物のコントラストが美しい「正濱漁港彩虹屋」は、フォトジェニックスポットとして人気を博しています。
「正濱漁港彩虹屋」内には、おしゃれなカフェもありますので、観光合間のひとやすみに向かってみるのもおすすめです。
台北市内へ帰る前には、ぜひ夜市でローカルグルメを堪能してみましょう。
道の両側に黄色い提灯がずらりと灯る「基隆廟口夜市」は、台湾でも指折りの知名度を誇る夜市。油飯(台湾式おこわ)や營養三明治(栄養サンドイッチ)、泡泡冰(台湾式シャーベット)など、基隆廟口夜市ならではのおいしい名物グルメが盛りだくさんです!
台北で温泉と言えば、先ほども少し触れた北投温泉が最も有名。ですが「よりローカルな温泉街を訪ねてみたい!」ということであれば、MRT松山新店線の終点・新店駅から、バスで30分ほどの山間にある「烏來」はいかがでしょうか。
烏來に到着したら、まずはバス停を下りてすぐの「烏來老街」へ。竹筒にごはんを詰めた「竹筒飯」や、ボタン肉を使ったソーセージ「山豬肉香腸」、新鮮な山菜を使った料理など、烏來ならではのグルメが勢揃いしています。
また、烏來は、「泰雅族(タイヤル族)」の人々が今も多く暮らす土地。烏來老街には、泰雅族の文化や歴史について学べる博物館もありますので、見学に訪れてみてください。
伝統衣装に身を包んだ像や、歩道の柵に施された人物画など、街の至るところから、泰雅族の文化が深く息づいた場所であることを、感じることができます。
烏來にはトロッコ列車が走っており、これに乗って終点まで行くと、落差80mの巨大な滝「烏來瀑布」に辿り着きます。
展望台にいても水しぶきが飛んでくるほどダイナミックな、烏來を代表する有名スポット。滝を眺めながらお茶ができるカフェなどもありますので、一息入れたい時にはぜひ。
烏來で温泉を楽しむなら、お風呂に入りながら、ライトブルーの美しい河が望めるところへ。老街を抜けた先にある溫泉路の河沿いには、「湯屋」と呼ばれる個室温泉が並びます。
ただし、湯屋は基本的に2人以上での利用が条件。おひとりで楽しみたい方、個室よりも大きなお風呂でゆったりしたい方は、烏來のホテル内にある大浴場を利用してみましょう。
台湾観光局のCMロケ地として利用された「馥蘭朵烏來渡假酒店」。こちらの大浴場は、日帰りでの入浴利用も可能で、設備も充実。露天風呂からは、間近にライトブルーの河を眺めることができ、烏來ならではの贅沢な時間を過ごせます。
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今日は、台北リピーターにおすすめのプチ郊外スポットを4つご紹介しました。
2回目以降の台北では、MRTだけでなく、台湾鉄道やバスも駆使して、台北の新たな魅力を探しにお出かけしてみませんか?
市街地だけでは味わえない特別な体験が、忘れられない台湾旅行の想い出となりますように。