ーあなたにとって愛とは何ですか
愛なぁ…あなたが居たいようにいたらいいじゃないのって態度…とか?
「私は、今のアナタが好きですよ」って素直に口にするのがすごく下手な子だったんで、色んなオマケ付きでプレゼントしたり、過剰にやりすぎたりしてたんですけど、最近は上手く言えるようになってきたのかなって。元々、貰うよりあげる方が好きってのあって。だからこういう仕事を選んだってのもあるし。
普通かつ平凡であることに、意外とみんな(自分も含め)苦しんでいて。ただ、そんな同じような想いを抱えてる人たちと経験や感覚を共有して、一緒に幸せになりたいと願い、かつて提供しまくってたのがセックスで。そして今はそういったところに自覚的である事と、人は皆「それぞれ」で「同じ」であること忘れたくないっていう。その《他人に対する態度と姿勢》が愛かな、自分にとっての。
余談だけど、ウチは決してオープンリレーションシップではなく。ただお互い、「やりたいようにやってみたらいいんじゃないの、帰ってくるなら」って感じで。旦那との付き合いが「長い」とよく言われるけど、それもたまたまそうなっただけ。ってか、今も昔も多くの人は簡単に別れ過ぎだよ。だって、お互いが日常になってからが楽しいのに。
って…やっぱりつまんないね、俺。これで大丈夫ですかね? これ載せて「正面 × 愛とセックス」の名折れにならない?? ちゃんと答えられてるのか?これ(笑)
【2016年12月 あとがき】
インタビューから2年、40歳になったこの間、仕事が変わり住む場所が変わり生活が変わり、振り返れば、他者からの愛を痛感し自分の愛を省みる2年でした。読み返すと、当時の私は自分の価値を懸命に説明していたように思います。自信なかったのね。無自覚を炙り出すインタビュアーの力量の高さよ。
誰かのニーズを満たすことで自分の価値を確認する癖はおっさんになっても相変わらずですが、最近は、その癖を誰かの未来のために使おうと思い始めたところです。これが大人の愛なのでしょうか。軽い気持ちで受けたインタビューでしたが、今に繋がる貴重な経験だったと2年経って気がつきました。
皆さまにもぜひオススメしたい。諸々炙り出されるけど、たぶんセックスみたいに気持ち良い。話す人も聞く人も読む人も。
今回の(ジェンクシー)掲載にあたり、無理言ってコメントを追加させていただきました。ありがとうございます。これからも素敵なインタビューを期待しています。