もうすぐ待ちにまった夏!
肌を露出する季節には、鍛え上げられた逞しいカラダで迎えたいものだ。
そこで今回は、人気パーソナルトレーナーの島田裕次さんに、夏に向けた「最短でガッチリボディを作る筋トレ方法」を教えてもらった。
「バルクアップ?」「ダイエット?」まずはトレーニングの目的を知ろう
島田さんいわく、トレーニングの目的は主に「バルクアップ編」と「ダイエット編」の2つに分かれており、それぞれトレーニング方法が異なる。
バルクアップ編
ボリュームのあるガチムチ体型になりたい人への「バルクアップ編」。
ポイントは、トレーニングメニューから必要のないエクササイズを抜き、発達させたい部位(または得意な部位)にエクササイズ種目を集中させること。
たとえば、ハーフパンツで隠れてしまう下半身はトレーニングをせずに、すべて上半身のトレーニングのみ行う。
筋力トレーニング後のアナボリック状態(タンパク同化)は48時間ほど続くので、1日おき(週3回程度)にトレーニングすることがオススメ。発達させたい部位を集中的に鍛えることで、筋肉成長がぐぐっと早まってくれる。
ダイエット編
脂肪を落としていくダイエットの場合、バルクアップ編とは異なり、なるべくトレーニング頻度を増やすことが大事だ。
回数は、週6回トレーニング+1日の休息というのが理想的。
これを聞くと「え、週に6回もトレーニングするの!?」と思ってしまうが、頻度が多い代わりに1回のトレーニング量は少なくてOK。(1日30分未満でも可)
ダイエットにおける最も大事なのは、体が温まった状態(新陳代謝の上がった状態)を日々継続することにある。
「バルクアップ」「ダイエット」の違いが分かったところで、島田さんがオススメするトレーニング方法は、通常時期は「バルクアップ」を行い、夏に向けての1〜2ヶ月間は「ダイエット」を行うという方法だ。
最短で「ガッチリ」に見えるトレーニング方法
「良いカラダ=ガッチリ」と思っている人は多いと思うが、それは体のシルエットが大きくなることでガッチリして良いカラダに見えるためだ。
ボディービル業界で「アウトライン」という用語があるが、これはカラダの輪郭のことで、肩、背中、ウエスト、ヒップ、脚の輪郭などがあげられる。つまりアウトラインを鍛えることで、ガッチリに”見えやすくなる”というわけだ。
今回は「最速でガッチリ」 になるべく、肩、背中、上腕のエクササイズをメインに紹介していく。
背中①/ワイドグリップチンニング
肘は90度より広めの手幅を握り、人差し指側を強く握る。
動作中は、顎を上げ、胸を開き、股関節を伸ばしながらのけぞるような姿勢を取ると良い。
背中②/インクラインダンベルロウ
傾斜のつけられるベンチ台を45度(刺激したい筋肉によってかえる)にセットし、後ろ足は台かけた状態を作る。
アゴをあげ、胸を張りながらダンベルをなるべく身体の後ろ側に引き切ることをイメージしてみて行おう。強い背中の収縮を感じることができる。
肩①/シーティッドダンベルショルダープレス
ダンベルを肩までセットし、胸を開きながら、
今回は肩の動きを出すためにわざと押し切らない方法を採用している。
動作はテンポよく、かつコントロールしながら行おう。
肩②/インクラインサイドレイズ
ベンチ台を45〜60度程度に合わせる。ベンチ台に両膝をそろえてのせ、ダンベルは体側に乗せた位置でスタート。
上腕が肩と水平になるまであげ、動作はなるべく綺麗に行うよう意識しよう。より肩の刺激を感じることができる。
腕(上腕二頭筋)①/スタンディングダンベルカール
ダンベルを持ち、体側に揃えた状態でスタート。肘関節は支点となるので、あまり動かないよう注意すること。
小指を引き上げるようにしながら、ダンベルを引き上げていく。その際に、脇を閉じるように意識する事で上腕二頭筋の動きがさらに出てくる。
腕(上腕三頭筋)①/ディップス
上腕三頭筋を刺激する方法として、肘関節の可動範囲を減らし、トップサイドのみで行うと効果的。
まずはディッピング台にぶる下がり、肘を伸ばしきりロックした状態でスタート。
肘は45度以上は曲げずに、浅い可動範囲で行おう。より遠くに押し出す意識を持つと、より筋肉への刺激を感じることができる。
腕(上腕三頭筋)②/ケーブルフレンチプレス
滑車に背を向けて、身体を強く前傾させ、
グリップはロープグリップを使い、あまり強く握らず、軽く握ろう。 ポイントは、脇をしっかりとストレッチさせた動作から、動作は大きく、ストレッチ、収縮を強く感じながら行うこと。
胸①/ダンベルフライ
ベンチ台に仰向けになり、ダンベルを押し出した位置でスタート。肘はやや強く曲げ、ダンベルは身体の外側に引くように下ろしていく。
胸にストレッチを感じたらダンベルを押し出す。動作はなるべく綺麗に行うよう意識しよう。
胸②/プルオーバー
ベンチ台に仰向けになり、ダンベルは両手を「ハの字」にした状態で、胸の前で保つ。
ダンベルを頭の方向にゆっくりと下ろし、大胸筋に十分なストレッチを感じたら、スタート位置にダンベルを戻す。
腹筋①/レッグレイズ
ひざ下はリラックスし、大腿部をみぞおちのあたりに真っ直ぐ引きつけていく。
尾骨が台から浮いて来るまで引きつけたら、ゆっくりと腹筋をストレッチさせていく。
両手は台をしっかりと掴み安定させることで安定した姿勢を保てる。
腹筋②/シットアップ
通常の腹筋方法。
ポイントは、アゴは常に引いて保持すること。動作中はなるべく動きが出ないよう注意。両足は若干開き、リラックスさせておくことでさらに腹部の刺激を感じられる。
動作はなるべくテンポよく行うこと。
備考:腹部の脂肪は内臓を保護しており、最後まで残る脂肪。逆をいえば、腹部の脂肪が落ちているのであれば全体の体脂肪が落ちていることになる。効果的に腹部の脂肪を燃やすのであれば強度は低く、高い頻度でトレーニングすることが大事だ。
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