スバル社内の同性パートナー制度
スバルでは、レズビアン向けにマーケティングをする上で、社員の同性パートナーへの向けた福利厚生へも取り組んだ。
それには、「レズビアン向けに展開するのであれば、まずは同性愛者の社員を大事にせねば」という意図があったそう。
米スバル担当のベネットは、この件を日本スバルの親会社、富士重工の重役達にかけあった。
「同性愛者の社員への福利厚生など、50代の頭の固い日本の重役はどういう反応を示すか、、、」ベネットは不安に駆られていたが、なんと日本の重役達は20秒考えただけで「その施策は素晴らしい」として即導入決定したそう。
現代では多くの日本企業が率先して行う「パートナー制度」の先駆けといえる。
また、スバルでは、長年に渡るレインボープライド支援や、同性愛者の福祉にキャッシュバックできるクレジットカード「レインボー・カード」のスポンサーを行っている。
同カードの創始者パム・ダーデリアン氏によると、「スバルはHIV/エイズ研究やLGBT福祉の為にこれまで数百万ドルの貢献をしている」続けて、「スバル車を買う顧客と、スバル車を買うことができない裕福ではないゲイ&レズビアンの両方を助けている」と語っている。
そんなスバルのレズビアンマーケットの成功を見て、2000年以降は多くの米大手企業がこぞってLGBT市場への参入を図っている。
スバルはLGBTマーケティングを行った最初の企業ではないが、レズビアン向けということを大々的に打ち出し、そして大成功を収めた最初の米大企業だろう。
ジェンクシーでも多くのLGBT広告の事例を紹介しているが、スバルはその中でも早い段階からアプローチを行った稀有な企業といえる。
ちなみに、このレズビアンマーケティングをしているのはあくまでも米国スバルであって、本国の日本スバルではない。