トランスジェンダーを題材にしたNHKドラマ『総務部長はトランスジェンダー』が、2020年3月に放送されることがわかった。
主演は俳優のムロツヨシが務める。
タイトルからもわかるとおり、出生児は男性として生まれた総務部長の主人公が、40代半ばで女性への性別移行を考えるというヒューマンドラマ。
あらすじはこうだ。
食品会社の総務部長・三浦安雄(ムロツヨシ)は、会社の送迎会で女装姿になり、今までにない解放感を味わう。
最初はこっそり女装やメイクを試していたが、トランスジェンダーの先輩・つばきさんに「女装がしたいの? 女性として生きたいの?」と問われ、女性になりたいという気持ちが高まる。
クリニックに通ったところ「性別違和」と診断された安雄は、妻のカオリに思い切って告白するが、混乱したカオリは全否定。女装道具を捨てるよう命じられた安雄は、近所のトランクルームに運び込む─。
ある日会社での女性軽視のやり方に憤慨した安雄は、後輩のはるちゃんの反対を押し切り、「自分はトランスジェンダーである」ことを一斉メールで通知。トランクルームで女装し、“女性として”働く生活が始まる。
だがカオリにばれてしまい、会社でも上司の差し金で地方転勤が持ち上がる。安雄は果たして「女として生きる道」と「愛する家族との生活」を両立できるのか──。
あらすじを聞くだけで波乱の展開が予想できる。
こちらは、トランス女性・岡部 鈴さんの自著伝『総務部長はトランスジェンダー 父として、女として』のドラマ化だ。
NHKといえば、同じくトランスジェンダー女性がテーマ『女子的生活』(2018年)が大きな反響を呼び、その後は、田亀源五郎マンガの実写版『弟の夫』(2018年)、『腐女子、うっかりゲイに告る。』(2019年)など、ゲイやトランス題材の良質なドラマを多数手がけている。
『総務部長はトランスジェンダー』は、NHKの土曜ドラマ枠(総合、土曜午後9時)で3月21日から放送予定。