9月28日、フジテレビのバラエティ番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」の30周年記念番組で放送された「保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)」がネットで炎上していた件で、フジテレビが公式に謝罪文を掲載した。
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問題となった「保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)」とは、28年前に放送された同番組のゲイのキャラクター。
石橋貴明扮する保毛尾田保毛男は、同性愛を揶揄する発言を繰り返しており、ゲイを嘲笑し、差別を助長しているとして非難を浴びていた。
9月28日のスペシャル番組で28年前ぶりに復活した同キャラクターに対し、SNSを中心に大炎上。
当初はLGBTコミュニティ内で炎上していたが、お笑い芸人、芸能人、メディア関係者など、コミニティを超えて拡散され大きな議論に発展。
今回の件が「SOGIハラスメント」に当たるとして、LGBT団体がフジテレビ&スポンサーに抗議文を提出。その結果、10月16日、フジの公式サイトに正式な謝罪文が掲載されたのだ。
謝罪文の中には、「このキャラクターが長年に渡り与えていた印象、子供たちへの影響、およびLGBT等をとりまく制度改正や社会状況について私共の認識が極めて不十分であったことを深く反省しております」と記載されており、再発防止に向けての意思がみられる。
日本のマスメディアにおけるLGBTの表現について、今回ほど大きな炎上を起こし、最終的にメディア側が公式謝罪した例は少ない。
欧米諸国をみると、マスメディアにおける人種・性別・セクシャリティへの一切の差別表現は禁止されており、その姿勢は徹底している。
今回の事件をきっかけに、マスメディアなど業種を問わず、同性愛を揶揄・差別を助長する表現がなくなることに期待したい。