2019/11/14

ゲイカップルの「オープンリレーションシップ実態」(後編)

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2人目は、なんと交際歴3ヶ月にしてオープンリレーションシップを実践しているという、東京在住の29歳・ユタカさん(仮名)。

 

交際3ヶ月にしてオープンリレーションシップに!

「セックスレス」や「遠距離」を理由にオープンリレーションシップをするケースはあるが、ユタカさんカップルは全く異なる。

 

「付き合いたてからオープンリレーションシップをしていると、大抵の人はビックリしますよね(笑)。理由は2つあって、第一は相手がそれを求めていたことです」

 

「最初、彼と知り合った時は僕は独身で、彼には相手がいたのですが(ユタカさんと知り合ってすぐ別れたそう)、彼はずっとオープンな関係で交際をしたかったらしく、でも相手彼氏はそれを許さない人で、隠れて浮気をしている状態でした」

 

「彼は性欲旺盛な人だったのでオープンにできない関係が辛く、他の人と隠れてセックスするも罪悪感でいっぱい。そんなときに僕と出会い『次に付き合うときはオープンな関係がいいな』と話していて、僕もその価値観は合致していたので、彼が正式にお別れしてからお付き合いをしましたね」

 

最初からオープンリレーションシップすることについて、戸惑いはなかったのだろうか?

 

「普通じゃない付き合い方だという自覚はあるので正直悩みましたね。もちろんそのことは相手にも伝えたし、話し合いました。結果、『セックスすることと、好きな感情は完全に別物』であるということ、そして『2人でセックスする時をベストな状態にしよう』という結論に達しました」

 

海外経験から得た価値観「性は隠すではなく楽しむもの」

2つ目の理由として、「お互いセックスが趣味」という共通の価値観があるという。

 

「僕も彼もセックスが大好きで、ただヤるだけじゃなくとことん深く掘り下げていて、それはもう”趣味”と呼んでいいレベルかなと思っています」

 

セックスが大好きな2人は、セックス後には必ず「どこが良かったのか」をフィードバックし合うほど。それは他でセックスした場合も同じだという。

 

「他の人とセックスした時は、彼と必ず報告がてら話し合います。『誰々とやった/ここが良かった/ここが悪かった/悪かった時は何でだろうね?』みたいなことを割とマジメに話してます(笑)」

 

オープンリレーションシップを提案された側とはいえ、ユタカさんの性に対するポジティブな価値観にも驚きだ。

それには、海外経験が大きく影響していると話す。

 

「彼氏はアメリカからの帰国子女で、僕はカナダに留学経験があるのですが、海外に行って気づいたのは、”日本人は性は隠すもの”という意識が強いところ」

 

「(オープンリレーションシップをしている/していないは別として)欧米人は性をポジティブに捉える人が多いと思います。隠すのではなく楽しむという価値観に影響を受けましたね」

 

お互い海外で暮らした経験から、いまの彼氏さんとは非常に価値観が似ていると話す。

 

「僕たちの中でのセックスって、例えば2人で旅行するとか、一緒に共通の趣味をするとかと同じ扱いなんですよ。だからこそ、カップルの遊びの延長線上に、オープンリレーションシップがある。それぐらいの価値観で捉えているんですよね」

 

ユタカさんカップルは「2人でセックス」を最大のルールにしているが、もし今後交際が進むにつれてセックスレスになった場合、どう考えているのだろうか?

 

「今は2人でセックスしていますけど、もちろん今後どうなるかはわからないです。だけど2人ともセックスと愛情は明確に分けているタイプなので、セックスレスになったらそれなりの楽しみ方があるのかなと。例えば、まだ彼を含めた3Pは経験したことないので、仮にセックスレスになればそれができる楽しみが増えますよね」

 

セックスレスに関してもかなり前向きだ。

これだけ性に対してポジティブな価値観を持っていれば、たとえ試練が降りかかったとしても容易に乗り越えるだろうなと想像できる。

 

性を隠さないことは、他の隠しごともなくなる

過去の交際歴は3年〜5年と、比較的長い交際をしてきたユタカさん。

現在は3ヶ月という短い期間だが、2人の間には抜群の信頼関係があると話す。

 

「まだ3ヶ月目ですけどお互い信頼感がありますね。彼氏はしっかりと相手を尊重してくれる性格なんです。例えば、性の話でも何でも『さすがにこれ言ったら引かれるかな?』という事でも、決して否定せずに僕の意見を尊重してくれます」

 

「オープンリレーションシップをしてみて思ったのが、『性を隠さないことで、他の隠しごともなくなる』ということ。僕たちの場合は、セックスが入り口になって、その他でも深い話ができています」

 

「(性に限らず)彼に対する気持ちが常にオープンなので、変にカッコつけたりしなくていいし、気を遣わずにラクに過ごせていますね」

 

***

 

取材中、「僕たちカップルの例は一般的ではないから参考になりますかね…?」と不安そうに話していたユタカさん。

 

もちろん、全員が共感できる価値観ではないものの、「性は隠すものではなく楽しむもの」、「性を隠さないことで、他の隠しごともなくなる」といった意見は、ゲイカップルにとって参考になるし、とても本質的だなと感じた。

 

結論|オープンリレーションシップは相手との信頼関係で成り立つ

今回、前編&後編で、4人のオープンリレーションシップについて紹介したが、それぞれのキャラクターも恋愛遍歴もバラバラ。

しかし4人に共通しているのは2点だ。

 

・パートナーに対して誠実(嘘がない)

・しっかりコミュニケーションを取っている

 

ゲイカップルの中には、交際歴が長くなるとお互い黙認で浮気する人もいるが、オープンリレーションシップの選択をしているカップルたちは、常に相手に誠実であり、コミュニケーションを忘れない信頼関係ができている。

 

もちろん、すべてのゲイカップルに当てはまる形ではないものの、付き合う上で「一つの選択肢」として考えてみるのもいいのかもしれない。

 

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