2017/12/14

SNS論からNYのゲイライフまで。稲木ジョージが語る「自分らしさの磨き方」とは?

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※12/14 文章内を一部訂正致しました

 

2017年の流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれたように、今やインスタ、ツイッターなどSNS全盛の時代。

 

そんなSNS時代にこそ、「アナログの重要性」「自分らしく生きること」を忘れてはいけないと語る人物がいます。ニューヨークを拠点に活動するデジタルPRで、オープンリーゲイの稲木ジョージ氏です。

 

先日発売された初の著書『ニューヨークが教えてくれた、「自分らしさ」の磨き方』では、今のデジタル時代に知っておきたい良書として20・30代を中心に話題を呼んでいます。

 

そんな稲木ジョージ氏が、SNSのルールから、ニューヨークのゲイライフに至るまで、GENXYのインタビューで語ってくれました。

 

 

稲木ジョージ|デジタルPR。コンサルティング会社「GEORGE ROOT LTD」CEO。
日本×フィリピンのハーフ。ニューヨークを拠点に活躍する国際的なデジタルPRとして、主に欧米ラグジュアリーブランドと日本を繋ぐ仕事を担当。2015年、TVでゲイであることをカミングアウトし、ニューヨークで同性婚を挙げた。

 

一世風靡した「アメアパ」からデジタルPRへ

 

──稲木さんといえば、「アメリカン アパレル(通称アメアパ)」渋谷レディース店を、当時世界1位の売上に導いたことで知られていますよね。また当時からゲイナイトに協賛するなど、ゲイコミュニティのサポートも行っていたのが印象的です。

 

稲木ジョージ 残念ながら昨年に日本撤退したアメアパですが、僕がPRマネージャーをしていた当時は勢いがありましたね。

また、店舗スタッフにもゲイの子たちはいっぱいいたし、ゲイのお客さんにも人気がありました。

 

国内ゲイナイトへの協賛を始めたのは僕が最初ですが、アメアパの本国では既にゲイコミュニティへのサポートを行っていたので、ゲイナイトへの協賛も必然かなと思っていましたね。

例えば、ファッション系イベントの「fancyHIM」や、日本最大のゲイナイト「Shangri-la」などに、「GAY OK」と書かれたパンツを来場者にプレゼントしていました。

 

あとは、「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」(現・レインボーリール東京)にも上映前にCMを流したり、グッズ販売もしていましたね。

日本でLGBTブームが起こる前の2012年頃だったので、今となっては新しい取り組みだったかもしれません。

 

 

アメリカン アパレルの2015年キャンペーン広告。2016年に日本撤退するまで、LGBTコミュニティへのサポートを積極的に行っていた。

 

──アメアパからスタートして、現在はラグジュアリーブランドのデジタルPRをしていますよね。具体的に「デジタルPR」とはどういう仕事でしょうか?

 

そのまんまですが、デジタル上のPRです。今のSNS時代、デジタル上でのPRはすごく重要なんですよね。

 

例えば、最近は雑誌などのメディアが発信する情報よりも、インスタで有名人やインフルエンサーが商品やサービスを紹介する方が影響力がある。メディアよりも個人の力の方が強くなってきているんです。

なので、SNSをメインとしたデジタル上で、いかにみんながブランドや商品を魅力的に思ってくれるか、そのキッカケを作っています。

 

NY生活で感じた、日本人が埋もれずに活躍できる秘訣

 

──ニューヨークで活躍する数少ない日本人ですが、世界中から人が集まるニューヨークという場所で、日本人が埋もれずに活躍できる秘訣とは何でしょうか?

 

2つあって、「日本人同士だけでは群れないこと」「愛嬌」ですね。

 

ニューヨークっていう人も文化も全く異なる街にいると、心細くなる時が多々あるんですけど、そんな時って現地に住んでいる日本人と群れがちなんですよね。

僕からすると「お互いの傷を舐め合ってる」感じがして、成長できないと思い、あえて一人でいます。本当に寂しくなったときは、日本にいる日本人の友達と電話で話して、またがんばろうって。

 

これは現地在住の日本人に限らず、仕事で渡米した日本人にも当てはまります。

本の中でもエピソードとして紹介していますが、ニューヨークに日本からの撮影部隊がきて一緒に仕事する機会があったのですが、その時の日本人チームは、現地の人と全然絡まないんですよね。

日本人同士でしか会話をしていなくて、「せっかくニューヨークに来てるんだから、色んな人と交流すればいいのに」って思っていました。

これは英語が上手いかどうかは関係ないんです。ボディランゲージでも何でもコミュニケーションを取ることが大事なんです。

 

もう一つは「愛嬌」ですね。

仕事はリピートされることが大事なので、「この人と仕事がしたい!」と思わせる愛嬌が必要なんですよ。

 

アメリカ人からすると「日本人って真面目で勤勉でよく働いてくれるよね〜」ってイメージで、単に”良い人留まり”なんですよね。

 

良い人って、印象に残らない。

今の時代、いくら腕が良かろうが、抜きん出た才能があろうが、黙って黙々と作業する職人タイプではリピートに繋がらない。だからこそ、「あいつビッチだったわ〜」とか「ほんとクレイジーだよね!」って言われた方がクールだし、印象に残る。

真面目な人よりもユーモアのある人が断然強いわけですよ。

 

 

Photo via : georgeinaki.com

 

──ニューヨークに生活を移して、大きく変わった点とは?

 

一番大きな変化は健康的になれたことですかね。ニューヨーカーって、健康意識が高過ぎるんですよ。

 

もう朝6時にはジムがぱんっぱん!みんな超早起き(笑)

毎朝6時からワークアウトして、シャワー浴びて8時には出社している人が多い。

 

ギリギリまで寝ている日本人って多いですよね?

だから、朝食を食べれるところが少ないんだと思う。「現代人は朝食食べない」ってなってるし、そこがニューヨーカーとは全然違う部分ですね。

 

食に関してもニューヨーカーは本当にヘルシーなものが好き。

日本にいるとコンビニでおにぎりとか弁当買っていたけど、添加物多いものに対して意識することがなかった。

だけどニューヨークに来てからは、食や健康、カラダの維持などの意識がすごく高まりましたね。

 

次のページ >> 「デジタル」と「アナログ」の両方が大事

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