「ムーミン」の原作者として知られる、フィンランドの作家トーベ・ヤンソンの半生を描いた映画『TOVE(原題)』が2021年秋に日本公開されることがわかった。
トーベ・ヤンソンは、日本でも人気の高いムーミンの原作者。
彼女は女性とも交際していたバイセクシュアルの人物としても知られている。
トーベ自身の人生からインスピレーションを得て生み出されたムーミンたちの冒険は、彼女に国際的な名声と自由をもたらし、文学、コミック、舞台劇、アニメーションなど、今日においても世界中の人々を楽しませ続けている。
そんなトーベを描いた初の映画では、戦時中、防空壕の中で怯えた子供たちに語った物語から、いかに原作が執筆され、そしてムーミンのキャラクター達が生み出されていったのか。彼女の人生のあり方とともに創作への情熱を描いている。
トーベは、トゥーリッキという女性のパートナーと45年間共に過ごしてきた。
ただし、彼女は自身のことをレズビアンと公言してはおらず、「男性とも女性とも恋に落ちてきた」という言葉を残していることからバイセクシュアルの人物であったことがわかる。
ちなみに、トゥーリッキは、ムーミンにも登場するトゥーリッキ(おしゃまさん)のモデルになった人物。そして過去に結婚していた男性パートナーのアトスは、のちのスナフキンのモデルになった人物。
「ムーミン」に登場するユニークなキャラクターたちは、トーベの人生を反映しているといえる。
本作は今年10月にフィンランドで公開されるや大絶賛され、スウェーデン語で書かれたフィンランド映画としては史上最高のオープニング成績を記録。第93回アカデミー賞国際長編映画賞フィンランド代表にも選出されたほどだ。
ムーミンの制作秘話はもちろんのこと、彼女のセクシュアリティ、恋愛もどのようにして描かれるのだろうか?
来年秋の日本公開を楽しみに待ちたい。