ゲイテーマの映画『異人たち』が、4月19日(金)から劇場公開され話題を呼んでいる。
本作は、ゲイを公言している映画監督、アンドリュー・ヘイ氏による話題の長編作だ。
アンドリュー・ヘイ監督といえば、一夜のゲイカップルの恋模様を描いた『ウィークエンド』はインディーズ映画ながら根強いファンを持つ作品。
その後HBO(SATCなどで有名な米ケーブルTV)で配信された連続ドラマ『ルッキング』は、ゲイ版SATCとも呼ばれ人気を呼んだ。
そんなヘイ監督が新たに手がけるのは、なんと日本人作家・山田太一の小説「異人たちとの夏」(1987年)を原作にしたヒューマンドラマ。
ストーリーはこちら。
夜になると人の気配が遠のく、ロンドンのタワーマンションに一人暮らすゲイで脚本家のアダムは、偶然同じマンションの謎めいた住人、ハリーの訪問で、ありふれた日常に変化が訪れる。
ハリーとの親密な関係が深まるにつれて、アダムは遠い子供の頃の世界に引き戻され、30年前に死別した両親が、そのままの姿で目の前に現れる。
想像もしなかった再会に固く閉ざしていた心が解きほぐされていくのを感じるのだったが、その先には思いもしない世界が広がっていた──。(以下、予告編)
不気味なマンションで繰り広げられるミステリアスな情事を描きつつ、最後は予想もしない展開。そして感動のラストへ──。
もともとの原作は日本テーマの作品、かつ異性愛カップルの話だったが、これをヘイ監督は大胆に変更。
舞台をロンドンに移し、主人公をゲイ男性にして、現代的なゲイ版ミステリードラマへと仕上げたのだ!
本作はヘイ監督らしい美しく儚い映像美と、稀代の作家・山田太一小説の巧みな脚本が光る珠玉の一本。
映画好きはぜひとも観て欲しい名作だ。