年に一度のLGBT週間「レインボーウィーク」がスタートした。
今年は4月29日(金)~5月7日(日)とゴールデンウィーク期間中に開催される。
29日夜には、「東京レインボープライド2017」のオープニングレセプションパーティーが東京都庁にて開催され、多くの著名人が駆けつけた。
レインボープライドの代表を務める山縣氏は、「レインボーウィークは、メインであるパレードの他にも9日間の中で60以上のイベントが開催されます。今年のテーマは『CHANGE』です。みんなでレインボーウィークを盛り上げていきましょう!」と開幕宣言をした。
山縣氏の挨拶のあと、東京都知事・小池百合子氏からの祝辞も紹介された。
「今年もプライド開催おめでとうございます。東京都では、女性も、子供も、障害者も、そしてLGBTの方も、誰でも活躍できる都市を目指していきます。このプライドが開催できること、そして成功することを願っています」
ゲイをカミングアウトした声優・三ツ矢雄二氏も登場
今年1月に、TV番組にてゲイであることをカミングアウトした声優・三ツ矢雄二氏が、特別ゲストとして乾杯の挨拶を行なった。
関連記事 >> 「タッチ」声優・三ツ矢雄二、ゲイをカミングアウト
またイベント中には、女優でLGBTアクティビストの東ちづる氏と、レインボープライド共同代表の杉山文野氏、三ツ矢氏の三人によるトークショーも行われた。
三ツ矢氏は、カミングアウトをした経緯についてこう話した。
「本当はカミングアウトするつもりはなかったんです。司会に『三ツ矢さんって、ゲイなの?ストレートなの?』とふられて、これは隠したくないと思い『ゲイです』と答えました」
「すると翌日のヤフーニュースでトップになっていて、『ゲイ』だけが切り取られて拡散しました。『ゲイ』という言葉は、良い意味でも悪い意味でも重さがあるのだと知りました」
三ツ矢氏がカミングアウトした番組内では、兄への影響を考えカミングアウトできなかったと話していたのが印象的だった。
「声優業界で僕をゲイだと思っていない人はいないと思います(笑)。それ以外でも、うすうすゲイだろうと周りは気付いていると思います。だけど親族には迷惑になると思って言えませんでした」
この三ツ矢氏に対し、東ちづる氏は「『カミングアウトすると親族の迷惑になる』という言葉にとても胸が痛みます。日本では『私は私』となかなか表現しづらい現状があります」と述べた。
東氏といえば、自身が代表を務める一般社団法人「Get in touch」にて、LGBTを含めたマイノリティ支援に取り組んでいるアライのアクティビストだ。
そして、自身が初監督しLGBTsを題材とした映画『私はワタシ ~Over the rainbow~』の試写を本日終えたばかりだそう。
「今日、二丁目で初の試写会を行いました。来場してくれた当事者からは『はじめてモヤモヤしないLGBT映画を観た!』と言ってもらえて嬉しかったですね。過度な表現をすることなく、ありのままのLGBTsを撮った作品です。利益目的ではないので、今後は公共の場や学校など、いろんな場所で上映を考えています」と語った。
トークショーの最後に、司会から「カミングアウトされた番組では、パートナー募集中と言っていましたが、、あれからパートナーはできましたか?」とふられた三ツ矢氏は、「できていません!(笑)今年62歳なのですが、この歳でもいいよ!っていう方がいらっしゃいましたらお声掛けください(笑)」
これに対し杉山氏は、「フェスタ&パレードの会場は多くの来場者で賑わうので、いい出会いに期待ですね!」と、会場を沸かせた。
三ツ矢氏、東氏以外にも、中村中のスペシャルライブや、渋谷区の長谷部区長、世田谷区の保坂区長など、多くのゲストが登場し華やかに幕を開けた「東京レインボーウィーク」。
ゴールデンウィーク中ということもあり、ぜひ自分の行きたいイベントをチェックして足を運んでみてはどうだろうか。詳しくは公式サイトにて。