5月22日に閉幕した第69回カンヌ国際映画祭にて、グザヴィエ・ドラン最新作『It’s Only The End Of The World(原題)』が、見事グランプリを受賞したことが分かった!
ドランは、前作『Mommy/マミー』にて審査員特別賞受賞、前々作『わたしはロランス』である視点部門女優賞受賞に続き、カンヌ国際映画祭3作連続受賞の快挙を成し遂げた。
『It’s Only The End Of The World(原題)』のキャストには、マリオン・コティアールの他、『007 スペクター』のレア・セドゥ、『イブ・サンローラン』のギャスパー・ウリエルを中心に、ヴァンサン・カッセル、ナタリー・バイら、フランス映画界のベテラン俳優が集結。
同作は、劇作家ジャン=リュック・ラガルスの舞台劇「まさに世界の終わり」を基にし、ドランが監督・脚本を手がけた物語は、長い間帰郷していなかった若手の作家が、12年ぶりに故郷に帰り、家族に自身の死が近づいていることを告白することで表面化する、家族の葛藤、そして愛、それぞれの生と死を描く瞑想的な物語となっている。
5月20日、カンヌのコンペティション部門にて公式上映され、7分間にわたるスタンディングオベーションを受けるなど、カンヌの寵児といわれるドランが、再びカンヌに熱烈歓迎を受けた。
ドランは授賞式のスピーチで涙ながらにこう述べている。
©Kazuko Wakayama
「この作品のエモーションを理解してくれてありがとう、とお礼を言いたいです。個人の感情をほかの誰かと共有することは、簡単なことではありません。僕たちがこの世で求める唯一のことは、愛し、愛されることです。特に僕は、愛されたい欲求が強いのだと思います。自分が成長し、演出を追求するにつれ、理解されることが難しくなったように感じていました。でも、今日、僕は自分がなにものなのか?をようやく理解できました」
世界中で話題沸騰の『It’s Only The End Of The World(原題)』は、2017年2月11日より日本公開が決定している。
弱冠27歳の天才監督グザヴィエ・ドランに、今後も目が離せない!