ウッディのニックネームで親しまれるタイの国民的TVパーソナリティーが、今週月曜日のTV番組でゲイであること、そして「二年前に同性婚をしていた」ことをカミングアウトした。
告白を受けて多くの人たちがウッディの結婚を祝福したが、ネット上ではホモフォビックなコメントが集中したのだ。
同性婚を報じるフェイスブックのニュース記事に対してあるユーザーは「本当の男だと思ってたのに。イエロークラブのメンバーだったなんて」とコメントした。
イエロークラブという言葉は、タイにおいてゲイへの差別用語であり、イエローは排泄物の色を指している。
また別のユーザーは「精子がウンコと受精するなんてメデタイね!」と極めて差別的なコメントしている。
「ストレートじゃないんだ。残念。ウッディの親は息子のことを誇りに思っているのかな?親が息子をオカマに育てちゃったのかな?」など、元大使の親や家族にまで及ぶコメントもある。
タイのLGBTアクティビストはネット上で過熱するホモフォビックなコメントについて、「彼のような社会的なステータスが高い人でさえ、LGBTとして受け入れてもらえないのがタイ社会の現状です。社会的なステータスが高くないLGBTが受け入れられるには、どれほどの時間がかかるでしょうか。」と、タイ社会のLGBTの受容具合を懸念している。
同時に「今回の出来事がLGBTについての真剣な議論のきっかけになれば」と今後の建設的な議論に期待を寄せている。
タイの大衆文化においてLGBT“キャラクター”は、なくてはならない大きな役割を担っている。しかし実生活においてセクシャリティについての話題は、タブーであり「言わない。聞かない」という風潮が根強く残っている。
ウッディは、番組においてパートナーと9年間人生を共にしていることを公表し「二年前のバレンタインにプーケットでプライベート挙式を挙げた」と述べた。また、否定的な意見を見越していたのか「中には、同性婚について理解できない人もいるだろう」と付け加えた。
ウッディは最後に母親からのメッセージを紹介した。「愛は美しい。美しさを知らない人に飲み込まれないで」
以下はウッディのツイッターの投稿。
ขอให้ทุกคนได้เห็นว่ารักของคนเรานั้นไร้พรมแดนจริงๆ เรารักทุกคน Let’s create a world with the freedom to love. pic.twitter.com/OUT4rZbwQc
— Woody Milintachinda (@Woodytalk) 2016年6月28日