モロッコ発のクィア映画『青いカフタンの仕立て屋』が、6月16日(金)より劇場公開される。
モロッコの伝統職人の男性と、見習いの男性の複雑な恋模様が描かれる作品だ。
映画『青いカフタンの仕立て屋』にあるカフタンとは、モロッコの民族衣装のこと。
結婚式や宗教行事などフォーマルな席に欠かせない伝統衣装で、コードや飾りボタンなどで華やかに刺繍されたオーダーメイドの高級品だ。
物語の主人公は職人肌のハリム。
妻ミナとともに、モロッコの旧市街で仕立て屋を営んでいた。
25年連れ添い、しあわせに暮らしていた夫婦だったが、そこにユーセフと名乗る若い男が助手として働き始めたことで、夫婦に波紋がわき起こる──。(以下、予告編)
伝統を守る仕事を愛しながら、自分自身は伝統からはじかれた存在と苦悩する男ハリム。
それに気づいてしまった妻のミナ、そして若い職人のユーセフ。なんとも複雑な三角関係だ。
ちなみにモロッコでは、同性愛はタブーであり、罰金刑も存在している。
自身もモロッコ出身というマリヤム・トゥザニ監督は、その社会のタブーに果敢に挑み、そのテーマ性、芸術性が高く評価されアカデミー賞国際長編映画賞のモロッコ代表として選出された。
『青いカフタンの仕立て屋』は6月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。