フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、先日の来日の際に「自分はかつてゲイだったが”治した”」と発言し、物議をかもしている。
5月30日のスピーチにて、ドゥテルテ大統領は、「(元妻の)ジマーマンとの関係を始めて、そうだこうでなければと思った。私は再び男になったんだ」「トリリャネスと私は似た者同士だが、私は自分で(ゲイを)治した」と発言。
トリリャネスとは、ドゥテルテ大統領の宿敵とされる議員。ドゥテルテ大統領は同氏のことを「カラダの動きがゲイっぽい」と揶揄していた。
つまり、元妻と結婚するまでは(トリリャネス氏と同様に)ゲイだったが、結婚したら「治った」という発言。
この発言に対して、米LGBTメディアやネット上で非難の声が相次いだ。
以前より、大統領はアンチLGBTとして知られている。
例えば、以前アメリカの同性婚合法のニュースを受けた際に、「男にも女にもなれるからジェンダーはないというのはアメリカの文化だ。我々には当てはまらない」
「我々はカトリックで、結婚できるのは異性のみと民法で定めている。これがフィリピンの法律で、なぜ(多種多様な)ジェンダーを受け入れなければならないのか?」と、否定的な意見を語っていた。
フィリピンといえば、同国のスターでボクシング世界チャンピオンのマニー・パッキャオが発言した「同性カップルは動物以下」「ゲイは死ぬべき」の発言から分かるとおり、国民のほとんどが敬虔なカトリック教徒なため、差別的発言を行う人物が後を絶たない。
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