オーストラリアにて、イルカの同性愛行為が確認され話題になっている。
また、オス同士のゲイカップルの方が、異性愛カップルに比べ、生涯寄り添う率が高いことが分かった。
豪マンジュラ・イルカ研究プロジェクトのチームが目撃したのは、バンドウイルカのオス同士が、交尾や性器のこすり合いを行っているもので、仲のいいオス同士がじゃれ合っているわけではないそうだ。
バンドウイルカを観察してきた豪マードック大学のクリスタ・ニコルソン博士は、「シャーク湾で確認されている15頭のオスのうち、子ども3頭をのぞいた全てのオスに同性愛行為が見られます」と話した。
氏が話すように、イルカで同性愛は当たり前であり、オス同士だけでなくメス同士、オスメス同士のカップルと、実に多様なカップルがいるそう。
ゲイカップルの方が生涯長く関係が続く
驚くことに、異性愛カップルよりも、オス同士のカップル(ゲイカップル)の方が、その関係が生涯長く続くそうだ。
ニコルソン博士によると、同性愛行為は極めて社会的な行動である可能性が高いという。
同湾のバンドウイルカは全体で大きく4つのグループに分かれており、このグループは合流や分散を繰り返したりと、常に変化をつづけていくそうだ。
こうした常に変化する環境において、オス同士の結束力や同盟関係が作られていく。
しかしながら、単に生存戦略としての”同性愛行為”ではなく、イルカの同性愛は複合的な目的といわれている。
単にじゃれあったりマウンティングするだけでなく、ペニスを挿入したりマスターベーションをし合う交尾が確認されているからだ。
また、米ジョージタウン大学のジャネット・マン博士は「オス同士の関係のために行う同性愛行為もありますが、若いオスが繁殖期にそなえて、”交尾の練習”のために行っている可能性もありえます」と話している。
今回紹介したバンドウイルカ以外にも、自然界では同性愛行為を行う動物たちが多く存在している。以下の関連記事をチェックしてみて。
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