ゲイテーマの映画『大いなる自由』が、2023年7月7日(金)より、東京・Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開される。
昨年のLGBTQ映画祭「レインボー・リール東京」で上演され話題を呼んだ作品だ。
『大いなる自由』は、第二次大戦後のドイツで男性の同性愛を禁じていた「刑法175条」を背景に、「愛する自由」を求めて20余年にもわたり闘い続けた男を描く物語。
1871年から1994年までの123年間施行されていた「刑法175条」はナチス時代に厳罰化された刑法で、なんと処罰者は14万人にも及んだという。
主人公・ハンスは、ゲイであることを理由に繰り返し投獄されている。
そしてハンスと同房になった殺人犯ヴィクトールは、175条違反者である彼を嫌悪し遠ざけようとするが、腕に彫られた番号から、ハンスがナチスの強制収容所から直接刑務所に送られたことを知るのだった。
反発から始まった二人の関係は、長い年月を経て互いを尊重する絆、そして愛へと変わっていく──。
本作は、2021年カンヌ国際映画祭ある視点部門審査員賞を受賞し、2022年アカデミー賞 国際長編映画賞オーストリア代表作品に選出されるなど“静かな衝撃作”として、高い評価を獲得している。
不条理な迫害の歴史の中で、愛と自由をあきらめずに追い求め続けた男の力強い姿に注目だ。