この度LGBTチャリティ団体ストーンウォールの大規模な調査によって、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル(LGB)の約8人に1人が、「上司にカミングアウトをすることに否定的である」ことが分かった。
この調査は、ストーンォールが毎年行う「LGBTフレンドリー企業トップ100調査」の一部として行われ、92,000人以上が調査に協力。
調査協力者は、「職場環境」や「職場文化」、「多様性」、「受け入れ度」などについて回答を求められた。
結果として、43%のトランスジェンダーの回答者が、「顧客に自身の性自認を打ち明けることに抵抗がある」と回答し、5人に1人が、「自身の性自認を同僚に教えることに抵抗がある」と回答した。
また、32%のトランスジェンダーの回答者が、「職場においてロールモデルが存在する」と答えた。
同様の質問において、バイセクシュアルは23%、レズビアンは53%、ゲイは63%という結果になった。
LGBTフレンドリー企業の上位は「金融、法律関係」
同調査においてLGBTフレンドリー企業トップ100にランクインしたメディア、旅行、建設企業は皆無だったという。一方で、法律、教育、政府、金融関係の企業が多数ランクインした。
LGBTフレンドリー企業ランキングでは、イギリスの銀行・保険グループ会社であるロイズ・バンキング・グループが、昨年の2位からトップに輝いた。ロイズ・バンキング・グループのLGBT年配者や、若いホームレスのLGBT、ユースのトランスジェンダーなど、様々なLGBTグループに対する支援が認められた形だ。
ロイズ・バンキング・グループは他にもバイセクシュアルやトランスジェンダーの認知度をワークショップやメディアによるキャンペーンなどを通して高める日を設けたりしたという。
ストーンウォールのハント代表は「ロイズ・バンキング・グループはLGBTの平等を目指すための先駆者的企業である」と企業のLGBTに対する在り方を称賛した。
また、ロイズ・バンキング・グループのアントニオ・ホルタ・オソリオCEOは、「我々の活動がストーンウォールに認められて嬉しく思います。弊社は、職場における多様性の支援に注力することにより、社員の才能や可能性を最大限に高め、社会に貢献したいのです」と語った。
なお、LGBTフレンドリー企業トップ100の2位には、ピンセント・メーソンズ法律事務所、3位にはJ.P.モルガンがランクインしている。