2019/12/06

イスラエル在住ライターが教える、ゲイフレンドリーな都市「テルアビブ」ってどんなところ? 

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老舗ポジションのゲイフレンドリーバー「Shpagat」

ハッテン無しのゲイバーはテルアビブにいくつかあり、中でも最も有名といえる老舗ポジションが「シュパガット」。あくまでもゲイ男性の客がメインだが、それ以外でも幅広い客層がくつろげる空間なので、若者に人気バーとしても地位を確立しつつある場所だ。

 

 

夜のシュパガット。

 

祝日や週末は明るいうちから混雑する。

 

小洒落た軽食もありゲイ以外の客も頻繁に利用しているのを目にするが、ゲイでない客がふらっとゲイバーに立ち寄れてしまう感覚はテルアビブならでは。人気メニューは創作カクテル各種で、店員は英語でのコミュニケーションが可能。英語メニューもあるので、観光客にもやさしい。

 

 

 

 

オリジナルの創作カクテルは約50シェケル/1500円〜。テルアビブのバーではジントニック一杯でそれくらいが相場なので、良心的な価格と言える。

 

Shpagat
住所:Nahalat Binyamin St 43, Tel Aviv-Yafo
店舗情報

 

ヒップスタでアダルトな男たちのゲイバー「DTM」

シュパガットとはうってかわって、もっとゲイ男性向けのゲイバーが 「DTM」。店名は「Don’t Tell Mom」の略で、これぞ欧米のゲイバーという雰囲気。テルアビブでも特にヒップスタなフロレンティン(Florentin)という地域にあるのもミソ。オトナな夜遊びがしたいゲイにはおすすめの場所だ。

 

 

 

 

フロレンティンは国内のミュラルアートの聖地としても知られる。ユダヤ教徒の宗教活動の場「シナゴーグ」も、フロレンティンではこのとおり。

 

 

上のシナゴグからも近い、DTMの外観。

 

DTMの中の様子。フロレンティンという地域のカラーを取り入れた、個性的なデザインも楽しい。

 

英語のオリジナルカクテルも様々。名前が「420」や「Tina」 だったり、英語圏で見かけるような大人でヤンチャな遊び心が感じられる。ただしイリーガルな要素は一切なく、健全・安全なゲイバーなのでご心配なく。店員さんもフレンドリーで、英語で接客してくれる。

 

 

 

 

DTMのカクテルメニュー。もちろんウォッカソーダやラムコークといった定番カクテル(rail drink)も口頭でオーダー可能。

 

DTM
住所:Ha-Mekhuga St 10, Tel Aviv-Yafo
店舗情報

 

ドラァグクイーンショー毎週開催の音楽バー「Desire」

テルアビブのドラァグクイーンショーといえばここ! といった、もはやテルアビブの名物ゲイイベントのひとつ。普段はゲイバーではない音楽バーとして営業している「Desire」だが、 毎週火曜日の夜※には「Werk」というドラッグクイーンショーが開催される。

 

 

Desireの外観。

 

バーカウンターの様子。両脇のモニターでショーを映してくれるのでありがたい。

 

パフォーマンスするドラァグクイーン。

 

ドラァグクイーン達はイスラエルの公用語であるヘブライ語で漫談するが、時に英語も話す。パフォーマンスの音源は全世界共通の英語の曲もあり、言葉の壁を越えて楽しめるはずだ。おつまみなどメニューも豊富。Edamame(枝豆)をつまみながらドラァグクイーンショーを肴にイスラエルの地ビールが飲めるのは、世界でもきっとここだけだろう。

 

 

 

 

イスラエルのネゲブビール。ドラフトビールは各種330mlで26シェケル/780円、500mlで32シェケル/960円。

 

Desire Bar
住所:Carlebach St 25, Tel Aviv-Yafo
店舗情報
※ドラァグクイーンショーのWerkは毎週火曜日21時ごろ開催だが、スケジュールは変動の可能性がある。Werkの詳細は店舗Facebookでの確認が確実。

 

週末のゲイルーフトップパーティ「Skyline」

テルアビブではホテルの屋上のルーフトップバーで飲むという飲み文化が普及していて、中でも人気なのがブラウンホテルのルーフトップバーだ。そもそも人気なブラウンホテルで毎週土曜日の18時から開催されるのがゲイ向けイベントの「Skyline」。

 

 

屋上に出るとすぐ会場。ゲイのDJが曲をかけている。

 

奥(写真右)にバーエリアがあり、そこでドリンクを注文できる。

 

バーカウンターの側にはテーブルもあり食事もしやすい。

 

現在テルアビブで定期開催されるゲイ向けルーフトップパーティとして唯一無二のポジションなSkylineだが、「Straight Friendly/ノンケフレンドリー」を謳っているのでゲイ男性以外も参加可能。ゲイの友達と誕生日パーティーをしているグループもいたりして、空間全体のノリもかなり良さげ。

 

 

誕生日を祝うイスラエル人のグループ。周りのゲイたちにもどんどんケーキをわけてくれる。

 

Skyline
住所:25 Kalisher Tel Aviv
Brown TLV Urban Hotel(HP
30歳以下は入場不可。ただし厳重にIDチェックはされるわけではない。
毎週土曜18時〜。冬季(12〜3月頃)は会場変更の可能性あり。詳細は店舗Facebookにて。

 

テルアビブをおすすめしたい3つのポイント

イスラエルはノーマークだった…という人は多いのではなかろうか。さいごに、テルアビブのゲイシーンが盛り上がる独特の理由ともいえる3点プッシュしておこう。 

 

1. 週末イベントが木金土と3日連続で盛り上がる

 

イスラエルの週末は金・土で日本と1日ずれている。つまり木・金の夜が盛り上がるのだが、テルアビブは観光客が多いため、Skylineよろしく土曜の夜も週末向けイベントが平気で開催される。一応、金曜の夕方~土曜の夕方は安息日というユダヤ教の休日なのだが、テルアビブのゲイシーンはほとんどその制約を受けない。

 

2. 国中のゲイが週末のテルアビブを目指す

 

イスラエルは小国で人口は約870万人ほど。四国に東京があるようなスケールで、数時間あれば車や電車で国の端まで行ける。平たく言えば移動が楽なのだ。だから週末には、地方からテルアビブに遊びに来るゲイもそこそこいる。そんな国内のゲイ娯楽の需要を一挙に担うのがテルアビブとも言え、局地的にゲイリゾートといった環境になるのも頷ける。

 

3. 日本から直行便あり!

 

日本人には朗報でしかない。2020年3月から成田〜テルアビブ(ベン・グリオン国際空港/TLV)をつなぐの直行便が運行開始する。TLV空港からテルアビブの中心部まではタクシーで30〜40分(約140シェケル/4,200円)。今回紹介したゲイイベントやゲイスポットは全てテルアビブの中心部にあるので、入国後のアクセスも良好だ。

 

地中海のゲイリゾートとしてテルアビブに興味を持ったなら、躊躇せず一度はおとずれてみて欲しい。中東のイメージ自体を覆す体験となるはずだ。

 

 

 

 

テルアビブ中心部のハシャローム駅の、プライド期間中の広告。レインボーを背景に「テルアビブは誇りに思っている」というメッセージ。

 

***

 

イスラエル国内ゲイイベント情報のチェックは https://www.gaytelavivguide.com/events/ がおすすめ。いつどこで何があるかが網羅的にわかるので非常に便利だ。

地元のゲイにおすすめを聞いても結局このサイトをすすめられるのが常なので、知っておくと予定が立てやすい。

 

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