2020/06/26

アジア最大のゲイパレード!イスラエルの「テルアビブ・ゲイプライド」を解説

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イスラエルのテルアビブに住んでいます、がぅちゃんです。

 

アジア大陸で最大のパレードが開催される「テルアビブ・ゲイプライド/Tel Aviv Gay Pride 」。

 

概要・歴史・背景など解説しつつ、約25万人が参加するパレードの様子を紹介。さらに、キャパ1500名の会場が埋まる夜のゲイクラブイベントも紹介します。

 

 

テルアビブ・ゲイプライドの動画。

 

中東・北アフリカで最もゲイフレンドリーな都市「テルアビブ」

イスラエルという国は中東地域にあるものの、人権意識や政治意識は欧米先進国に近いものがあります。ときに、首相がゲイコミュニティ(LGBTコミュニティ)を擁護する声明を英語で発表することもあります。

 

 

レインボー仕様のイスラエルの国旗。

 

そんなイスラエル最大の経済都市であり、地中海に面するビーチリゾートとしても知られるのが「テルアビブ/Tel Aviv」。首都のように機能しており、各国の大使館もあります。直行便で数時間の距離の欧州では、「ゲイフレンドリーな都市」としても知られています。

 

 

テルアビブの大通り(Allenby Street)にあるゲイバー「アポロ」。

 

テルアビブでは、日常的にレインボーフラッグを目にします。また、観光客が集まる中央区にはゲイビーチ(ヒルトンビーチ)もあります。ゲイビーチはゲイツーリズムの人気スポットであり、ゲイフレンドリーなテルアビブのランドマークと考えられています。

 

 

休日のゲイビーチ。

 

レインボーの屋根がトレードマーク。

 

「テルアビブ・ゲイプライド」の概要

 

パレード当日の様子。

 

テルアビブで毎年6月に開催されるのが「テルアビブ・ゲイプライド/Tel Aviv Gay Pride」。そもそもゲイフレンドリーなテルアビブですが、この時期の街にはレインボーのアイテムがこれみよがしにディスプレイされます。 

 

 

(ゲイバーではない)ビーチ沿いのレストラン。

 

ゲイビーチ沿いの遊歩道。

 

駅の広告。@Tel Aviv-HaShalom駅

 

テルアビブで最も歴史がある「ヤッファ旧市街」。

 

ショッピングモールの「ディゼンゴフセンター」。日本でいう「三越」みたいな場所。

 

ディゼンゴフセンターでは、臨時の男性用下着売り場が展開している。

 

景色のレインボーかぶりもしばしば。奥の店はコンビニ(のようなチェーンスーパー)。

 

パレード(テルアビブ・プライド)の参加者は約25万人と、アジア大陸では最大です。テルアビブの人口は約45万人なので、それはつまり、人口の半数に匹敵するパレードが行われるという状況。パレード当日は、行進ルートの外の街の様子も明らかに変わります。

 

 

お祭り気分な人たちがそこらじゅうにいる。

 

「ゲイゲイしい縁日」といった雰囲気。

 

子供のおもちゃ屋もレインボーフラッグを販売。

 

レインボー仕様の「かぶる傘」はわりとポピュラー。

 

テルアビブ・ゲイプライドの歴史

 

イスラエルで最初のパレードは1979年。このときは抗議活動としての集会だったそうで、市役所がある「ラビン広場」で開催されました。ラビン広場は国内ではデモの定番スポットで、2018年には、10万人規模の「世界初のLGBTストライキ*」もそこで実施されました。

 

 

*デモの様子。多くの企業がストライキ参加のために有休を許可したことでも有名。

 

ラビン広場は、国内の政治や社会の変動を象徴するような場所です。その文脈は深く、過去には首相が大衆の面前で殺害されたりしています。イスラエルにおけるゲイプライドは、その始まりからして、メジャーな社会活動と同列という認識なのかもしれません。

 

パレードの開催期間

 

パレードは毎年6月の第2金曜日に開催されます。この日を挟む週末(木〜日)が、プライドウィークとして盛り上がる期間です。イスラエルの週末は金・土ですが、テルアビブは観光客が多いので、ゲイクラブイベントが土曜の夜も開催されたりします。

 

 

パレード前夜のゲイクラブイベントの様子(後述)。

 

パレードの行進ルート

 

スタート地点とゴール地点は、毎年ほぼ同じです。出発地点が「ゲイセンター/Tel Aviv Municipal LGBT Community Center」付近で、ゴール地点が「チャールズクロア公園/Charles Clore Park」付近。12時頃にスタートし、2〜3時間後にゴールします。

 

 

パレード当日の、スタート地点付近の雰囲気。@ロスチャイルド通り

 

普段のチャールズクロア公園。パレード後は、ここで大きな音楽ライブが開催される。

 

ルートは年によって微妙に変わりますが、公式サイトで説明が記載されたり、当日のグーグルマップに虹色で表示されたりします。万人が容易に把握できるようになっているはずなので、混乱することは特にないと思います。 

 

 

パレードの行進ルートの「海岸通り」の様子。(開始約1時間前)

 

臨時の売店も多い。

 

水、ビール、フルーツは定番。

 

パレードを確実に鑑賞でき、かつ盛り上がる場所が、ビーチ沿いの海岸通り「Retsif Herbert Samuel」です。ここにいれば何かを見逃すことはないと思います。海岸通りの北部のマクドナルド前は、パレードの前も後も(というか終始)お祭り騒ぎといった様子。 

 

 

北部のマクドナルド付近にある、「エルサレムビーチ」の前の横断歩道。

 

ビーチでは、レインボーフラッグがチベットの祈祷旗「タルチョ」みたいになっている。

 

地元のおっさんも(この日ばかりは)レインボーフラッグを売りさばく。

 

海岸通りでパレードを待つ子供達。

 

若い人が多い。

 

若い人が多い!

 

マクドはババ混み。(関西弁で「とても混んでいるマクドナルド」の意味)

 

テルアビブ・ゲイプライドのスケジュールまとめ
パレード開催日:6月の第2金曜日
パレードの時間:昼12時から約2時間
パレードのルート:「ゲイセンター」〜「チャールズクロア公園」
パレードが盛り上がる場所:「Retsif Herbert Samuel」通り
プライドウィーク:パレード開催日を挟む週末(木・金・土・日)
※詳細・最新情報は公式サイトでのチェックが確実です。

 

パレードの実際の様子

パレード開始後の海岸通り(Retsif Herbert Samuel)は、動くダンスクラブのような状態になります(イスラエル人はダンス慣れしてる)。興味ぶかいのは、本当に老若男女が参加/鑑賞しているというところ。ゲイプライドが大衆にリーチしているさまが感じられます。

 

 

乱舞する熊系ゲイたち。

 

ダンス慣れしていた少女たち。

 

みんな思い思いに体を動かしてる。

 

「ダンスバトルするノリ」を量産していたドラァグクイーンたち。

 

L・G・B・T・老・若・男・女。おばちゃんやおじちゃんも突っ立って見てる感じが良い。

 

イスラエルならではの政治的主張

 

パレードの本質はやはり抗議活動。LGBTに関する政治的主張にも存在感があります。有名なのが「ピンクウォッシュ/ Pinkwashing」。「イスラエルがゲイフレンドリーを利用してパレスチナ問題*をうやむやにしている」という国際的な指摘のことです。

 

*パレスチナ問題とは「イスラエル国がパレスチナ国を実効支配している」という、見方の一つです。(あえて無理矢理)ご近所トラブルの「樹木の越境」で例えるならば、越境先で自家製フェンスをこしらえ、相手の庭に植物を植えるところまでいってるような状況。

 

 

あくまでも「ピンクウォッシュ」を批判する、LGBTの団体。

 

ピンクウォッシュするためにパレードしてないぞ*という、カウンタープロテスト。

 

「イスラエルによるパレスチナの実効支配に反対」も示唆。表記は英語とアラビア語。

 

彼らの主張はこうです。「イスラエルがピンクウォッシュでうやむやにしてる……とされる問題を、我々イスラエルのLGBTはうやむやにしない」という、思慮と文脈が深い内容。イスラエルのパレードだからこそ説得力がある主張にも思えます。

 

パレスチナには同性愛が違法な地域もあり、LGBTに対する差別は顕著と言われています。苦境から逃れるようにイスラエルにやってきたパレスチナ人も存在し、それについては「パレスチナのLGBTを受け入れる寛容なイスラエル」という見方も存在します。

 

 

テルアビブで暮らすパレスチナ人のゲイ3名についてのドキュメンタリー「Oriented」。

 

国内最大級のゲイクラブイベント「ビーフ」

 

ビーフの様子

 

テルアビブ(つまりはイスラエル)を代表するゲイイベントの「ビーフ/Beef」。2018年のパレード前夜は、世界的にも有名なクラブ「Haoman 17」で開催されました。プライド期間中で最大級のゲイクラブイベントであり、EDMのフェスような雰囲気です。  

 

 

パレード前夜は、ビルの光も妖しくうねっていた。(ふだんは光ってない)

 

ビーフの会場「Haoman 17」のエントランス。オープン前からひとだかり。

 

オープン直後の、会場1Fのメインフロア。

 

空から木が生えている。

 

舞台のスクリーンには「BEEF Tel Aviv」の文字。

 

舞台に牛とDJ。(羊もいる)

 

栄養ドリンク「XL」を飲む人。(XLはイスラエルのレッドブルのようなもの)

 

舞台スクリーンの対岸にバーがある。

野菜以外は注文可能。カクテル一杯50シェケル(1,500円)が相場。

 

他にもバーエリアがある。

 

屋外の様子。(ホットドッグなどの屋台もある)

 

注意

 

ビーフはあくまでもクラブイベントなので、ドイツ・ベルリンの「ラボラトリー/Lab.Oratory」のようなセックスクラブ営業は行われていません。ただし、簡易ダークルーム(ハッテンスペース)が設置されることはあります。

 

 

トイレにはハッテン禁止の張り紙があった。(意訳:個室は一人一つ)

 

テルアビブでのイベントスケジュールは(日本と比べると信じられないくらい)臨機応変に変更されたりします。詳細や最新情報の把握は、公式サイトでのチェックが確実です。以下にスケジュールをまとめておきました。 

 

テルアビブ・ゲイプライドのスケジュールまとめ

 

パレードのスケジュール
・開催日:6月の第2金曜日
・時間:昼12時から約2時間
・ルート:「ゲイセンター」〜「チャールズクロア公園」
・盛り上がる場所:「Retsif Herbert Samuel」通り
※詳細・最新情報は公式サイトにて

 

ビーフのスケジュール
・開催日:パレードの前夜
・時間:23時〜
・料金:100シェケル(3,000円)
・会場:Haoman 17:Abarbanel St 88, Tel Aviv-Yafo
※詳細・最新情報は公式サイトにて

 

 

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