旅ライターのがぅちゃんです。ゲイ向けでは無いけれど…ゲイたちにおすすめしたいエッジの効いたお店を紹介する連載企画〈GAYめし〉。
今回は、イスラエルの東京「テルアビブ」の人気レストラン「ロマノ」を紹介します。
イスラエルは中東地域の地中海沿岸にある国です、といってもあまりピンとこないような気がするので、あえて日本の瀬戸内海で位置関係を説明すると、「瀬戸内海に面している部分の大阪」のような感じです。(雰囲気は淡路島のほうが似てる気がします)
余談がてら、ついでにイスラエルの近くの国を瀬戸内海沿岸で例えると、兵庫県がトルコ、香川県がエジプト、福岡県がモロッコ、山口県がスペイン、という感じです(まあまあ無理やりではありますが)。
イスラエルは縦に長い形で、西側のほとんどが地中海に面しており、「海の国」というにふさわしい環境が整っています。海沿いの都市は「地中海リゾート」として海外の観光客にも人気です。
なかでも「テルアビブ/Tel Aviv」という」都市が特に有名で、日本でいう東京のような状態になっています(首都といってもよい環境ですが、イスラエルは「エルサレム」という都市を独自に首都と主張しています)。
テルアビブは中東・北アフリカで最もゲイフレンドリーな都市とも言われており、毎年6月に開催される「テルアビブ・ゲイプライド」はアジア大陸で最大規模のレインボープライドです。
パーティタウンとも呼ばれるテルアビブの中でも、地元住人に根強い人気があるエリアが「フロレンティン」です。一昔前までは治安が悪い地域と考えられていましたが、今となっては美味しいお店が集ったりして、風情のある夜の遊び場となっています。
フロレンティンの「Derech Yafo 9」という場所にある雑居ビル(とでも言えばよいのか…)は特に有名で、内部には独特の世界が展開しています。ピザ屋、ラジオ局、レストランなどが入居しており、それぞれの境界線が曖昧で、ひとつの大きなクラブのようになっています。
そんなフロレンティンの「Derech Yafo 9」にあるレストランのひとつが「ロマノ/Romano」であり、テルアビブで最も人気のお店の一つです。本当に予約がなかなか取れません。イスラエルの有名なシェフ「Eyal Shani」が手がけていることでも知られています。
肩に力が入ってないというか、緊張を感じない空間なので居心地がよかったです。日本の小学校の校舎のような、ノスタルジックな雰囲気もありました。廊下にある席に関しては、どこからどこまでがロマノなのかよくわからない感じが、テルアビブらしくて良いです。
飾り気のない文字オンリーのメニュー。「パン」「野菜」「肉」「魚」「デザート」という分類。「いまどきの都会のイスラエル料理*」といった印象を受けました。イスラエルの定番料理や食材を駆使した西洋(イタリア、フランス、etc)料理とも言えそうです。
イスラエル料理について(の余談)
「イスラエル料理」はまだ無いと言われており、その存在自体が議論の対象になっています。イスラエルは1948年に(おもに東欧の)移民が中心となって建国した国なので、定番料理のルーツがイスラエル国外に見出せるという状況があります。
ロマノがあるフロレンティンは、テルアビブのメインストリート「ロスチャイルド通り」の南端から500mくらいの場所にあります。観光客が多い中心部のビーチ周辺とはまた違ったローカルな環境が展開していますが、危険というわけではないです。
ロマノが入居する「Derech Yafo 9」の空間はゲイにも人気なので、ゲイフレンドリーバーくらいの雰囲気は味わえると思います。なお、老舗ゲイバーの「シュパガット」と、ゲイクラブ営業を不定期で行う「Duplex」は徒歩圏内にあります。