旅ライターのがぅちゃんです。
「あのお店すごかった」と、ゲイの友達に教えたくなったお店を紹介する企画が【GAYめし】。
現地で暮らした経験をもとに、ゲイの聖地でありドイツの首都・ベルリンにある、伝説的ストリートフード店「ムスタファズ・ゲミューゼ・ケバブ」を紹介します。
欧米圏のゲイたちの間で「ゲイの聖地」のように言われる、ドイツの首都・ベルリン。
住んでみて感じたことがあります。
それは、ゲイのBDSMコミュニティが目立っているということ。ベルリンは、世界的なBDSMの祭典「フォルサム・ヨーロッパ」の開催地です。
BDSMのようなアングラのカルチャーがのびのび栄えるベルリンの雰囲気は、街の象徴でもある様子。
例えば、ベルリン市交通局(BVG)の公式動画に、レザー姿のゲイたちが登場したりしています。東京メトロではちょっと想像できない展開。2016年のことです。
こういった文脈を巧みに表現したかのような、元ベルリン市長の名言「ベルリンは貧乏だがセクシー(Berlin ist arm, aber sexy)」は、有名です。
ベルリンの壁、本当にそこらじゅうにあります。
ベルリンの壁とは、1961年から1989年までベルリンを東西に分断していた、政治的・物理的な壁のこと。ベルリンのいたるところで、様々な状態で展示されています。
最も有名なのが、政治家の儀式的なキスを描いた壁画(Sozialistischer Bruderkuss)。ベルリンの壁に描かれたアートの屋外展示「イーストサイドギャラリー」の名作です。
他にも、ベルリンの壁記念館(Berlin Wall Memorial)や、ベルリンの六本木「ポツダム広場」の地面に埋め込まれたベルリンの壁の跡などが有名です。
本当に壁だらけだったんだな、と実感できます。
そんなベルリンを代表するストリートフードがケバブ。トルコの移民のおかげで発展した「ドネルケバブ」のことです。日本の「トルコケバブ」にも似ています。
ベルリンでは、ドネルケバブの屋台が無い駅は無いのでは?というくらい屋台を見かけるのですが、なかでも別格の知名度なのが「ムスタファズ・ゲミューゼ・ケバブ」。
「ベルリンで最も有名なお店」と言い切ってよいでしょう。
ちなみにムスタファズ・ゲミューゼ・ケバブ(Mustafas Gemüse Kebab)とは、「ムスタファの野菜ケバブ」という意味です。
いつ見ても行列がある店舗には、メニューが3種類。「チキン&野菜」、「野菜」、「ドラム(ラップサンド)」の3つ。
名物は、チキン&野菜(Hähnchen Döner mit Gemüse)。食べてみると、えらいもんで野菜が山盛り。生野菜、素揚げされた野菜、ハーブ、チキンなどが含まれます。
チキン&野菜のドネルケバブは、ミントとレモンの後味がして、すっきりしています。490円の食べ物として、天才的な美味しさ。
トルコの飲むヨーグルト「アイラン」は、しょっぱくて、チーズを飲んでいる気分で最高でした。ドネルケバブに合います。
近所というか、お店の前に、ベルリンで最も有名なゲイサウナ「ボイラー」があります。
サウナは広くてインダストリアルで、かっこいい雰囲気。併設されたカフェで飲食も出来るので、一服にもよいです。