旅ライターのがぅちゃんです。
「あのお店すごかった」と、ゲイの友達に教えたくなったお店を紹介する企画が【GAYめし】。
「中東で最もゲイフレンドリー」と言われるイスラエルのテルアビブで暮らした経験をもとに、現地の伝説的パン屋「ジャフヌン・ムル・ハヤム」を紹介します。(ハッテン情報も)
「中東・北アフリカで最もゲイフレンドリーな国」と言われるイスラエルは、地中海に面した小さな国。面積は四国ほどで、人口は神奈川県ほど。
「イスラエルの東京」といえる都市が、テルアビブ。毎年6月に行われる「テルアビブ・プライド」のパレード参加者は約15万人と、アジア大陸では最大の規模です。
プライドウィーク中は海外からの観光客も多く、ヨーロッパのLGBTQツーリズムにおける注目も高めです(テルアビブはヨーロッパから飛行機で数時間の距離)。
プライドウィーク以外でも、ゲイイベントが多く開催されています。名物イベント「BEEF」は、ゲイの聖地・ベルリンのゲイライフを彷彿とさせる盛り上がり。
テルアビブを代表するソウルフードが「ジャフヌン」。一文で表すと、「イスラエルの隣国・イエメン出身のユダヤ人のペイストリー」となります。
イスラエルの国有企業「エルアル航空」の機内食に採用されているジャフヌンは、現地では朝食の定番とも考えられています。
そんなジャフヌンの専門店が「ジャフヌン・ムル・ハヤム(Jachnun Mul Hayam)」。直訳すると「海の前のジャフヌン」。テルアビブらしい、素敵な名前です。
素敵なジャフヌン・ムル・ハヤムですが、じつは海の前でなく、住宅街にあります。というか住宅です(お店の雰囲気が)。
ジャフヌン・ムル・ハヤムはマンションの一室にあり、生活感が強いため、お店ではなく家にお邪魔した気分になりました。
お店の奥から、ハリーポッターのアーガス・フィルチにも見えた店員さんが出てきて、しばし無言…。
「ジャフヌン?」と言うと、「25シェケル(750円)」と言われ、銀色の固まりが入った袋を渡されます。悪さをした気分でドキドキしました。
ジャフヌンは、油を吸い込んだ生地がもっちりしていて、ほんのり甘じょっぱく、どことなくパンのような風味。美味しいです。
付け合わせの卵、トマトペースト、スクッグ(コリアンダーと唐辛子のペースト)と一緒に食べると、なお美味しかったです。
ちなみにジャフヌンの作り方は、「シート状の生地を丸めた棒を鍋にしきつめ、一晩、低温で焼く」というもの。えらいもんで、開けたてのジャフヌンは鍋の形でした。