HIV予防法「PrEP(プレップ)」とは?日本一分かりやすく解説

September 29th, 2018

ゲイたちにとって避けては通れない「HIV/エイズ」の問題。

 

日本では毎年1500人前後が新しくHIV/エイズに感染し、国内全体の感染者数は2万5千人ほどで、そのほとんどはゲイ・バイ男性。

また、検査をせずに感染に気付かない人も多いため、実際はさらに多いのでは?といわれている。

 

なかなか減少しないHIVに対して、いま画期的な予防法として注目されているのが「PrEP(プレップ)」だ。

 

 

Illustration : Makito Uechi

 

PrEPについて聞いたことがある人も多いだろうが、日本では情報が少ない為、なかなか正しい知識を得ることが難しかった。

 

そこで、ゲイ・バイ男性の専門外来『SH外来』の上村医師&水島医師にPrEPについて話を聞いた。

今回は、PrEPについて知りたい人のために、日本一分かりやすくPrEPを解説!

 

 

PrEP(プレップ)でHIV感染を90%以上防げる

PrEP(プレップ)とは「Pre-exposure prophylaxis(曝露前予防内服)」の略で、簡単にいうと”HIVにかかる前の予防法”のこと。

 

そしてPrEPは”予防法の名前”で、実際には「ツルバダ」という薬を飲むことになる。

※現在PrEPとして認められている薬はツルバダのみ。

 

このツルバダを1日1錠、一定期間飲み続けることで、HIVの感染を90%~100%近く防げることが研究で分かっている。

英ロンドンの性感染症クリニックでは、PrEP導入後にHIVの新規感染者数が80%以上も減ったというデータがあるほど!

 

 

PrEPの使用方法とは?

PrEPの使用方法は簡単で、ツルバダを毎日1錠飲むだけ。

 

そして一番大事なのは、「PrEPとコンドームを併用すること」

 

PrEPをしている人はゴム無しでセックスする傾向があることがわかっている。PrEPをしてゴム無しでセックスした場合、HIVが100%防げるとは言い切れない。

 

また、PrEPではHIVの感染をほぼ抑えてくれるが、ゴム無しでセックスした場合、その他の性感染症(梅毒、B型肝炎、淋菌、等)にかかってしまう可能性も大いにある。

 

 

PrEPのデメリットは?

PrEPで使用する薬「ツルバダ」の副作用としては、頭痛、腹痛、吐気などがあるが、全て軽い症状だそう。

注意するべきは、PrEPをはじめる前に、HIVにかかっていないか、B型肝炎にかかっていないかを検査する必要がある。

 

PrEPで飲むツルバダには、HIVとB型肝炎を抑える効果があるため、PrEPを飲むことで薬剤耐性がついてしまい、すでにHIVになっている人は薬が効かなくなる危険があるからだ。

 

PrEPをはじめる前は、必ず医師に相談し、診断を受けてから始めるべき。

 

3種類ある「PrEP」「PEP」「オンデマンドPrEP」の違いとは?

名前が似ているのでよく間違われやすいが、PrEP(プレップ)とPEP(ペップ)は全く異なるもの。

 

PrEPは、HIVにかかるリスクのある人が予防のために薬を飲むことで、PEPは、危険なセックスをしてしまった(ナマでやってしまった、HIV陽性者とセックスをした)場合に、対処するために薬を飲むこと。

また、PrEPとPEPでは飲む薬の種類や飲み方も異なってくる。

 

 

■PrEP(曝露予防内服)=セックスする前に薬を飲むこと

飲む薬:ツルバダ

飲み方:1日1回1錠

 

■PEP(曝露予防内服)=セックスした後に薬を飲むこと

飲む薬:複数のHIV治療薬(ツルバダだけではない)

飲み方:危険なセックス後、72時間以内に処方された薬を飲む。それを28日間継続して飲み続ける。

 

また、海外では「オンデマンドPrEP」も広がっているそう。

オンデマンドPrEPとは、セックスの前後に薬を飲むことで、HIVのリスクを抑える予防法のこと。使う薬はツルバダだが、通常のPrEPのように毎日服用することはなく、セックスの前後に飲むだけ。

また、少しだけ通常のPrEPとは飲み方が異なる。

 

 

■オンデマンドPrEP=セックス前後に薬を飲む

飲む薬:ツルバダ

飲み方:セックスの2時間~24時間前に2錠、セックス後の24時間後に1錠、その次の日1錠。1回のセックスで合計4錠使用。

 

オンデマンドPrEPの場合、一回で合計4錠のツルバダを使用する。

上村医師によると、「アメリカではオンデマンドPrEPをする人も増えており、予防効果も87%以上ということがわかっています。オンデマンドPrEPをする人たちは月16錠前後の薬を飲んでいるので、1ヶ月に4回ほどセックスをしている計算になりますね」と話す。

 

通常の「PrEP」と「オンデマンドPrEP」は同じ薬「ツルバダ」を飲むのだが、オンデマンドPrEPの特徴は最初に2錠飲むことだ。これはPrEPの効果を急激に効かせるために行う。

 

PrEPが認可されている国は増えている

2012年、世界で初めてアメリカでPrEPが承認されて以来、世界ではPrEPを承認する流れがおきている。

 

■現在PrEPが認可されている国一覧(2018年2月時点)

アメリカ、カナダ、フランス、ノルウェー、ベルギー、ポルトガル、イスラエル、オーストラリア、ニュージランド、ブラジル、チリ、ケニヤ、南アフリカ、ペルー、タイ、台湾、ベトナム。

 

世界中これだけの国で認可されているが、残念ながら日本では認可されていない・・・!!

 

次のページ >> 気になるPrEPの値段とは?

RECOMMENDオススメ記事

LOVE

ゲイにとって誘惑の多い街「東京」で、安全なセックスライフを送るためには

LOVE

PrEP(プレップ)ってぶっちゃけどう?費用やメリットなど、PrEP使

LOVE

"アナル舐め"が原因。ゲイ&バイの間で「A型肝炎」が流行中

LOVE

新しいHIV予防法「PrEP(プレップ)」、ドキュメンタリーが無料公開

LOVE

ゲイ・バイ男性の3人に2人がゴム無しセックスをしている(英調査)

LOVE

日本初、「アナル」の性感染症を検査・治療できるクリニックとは?