日本ではじめてとなるLGBTQセンター『プライドハウス東京レガシー』が、10月11日に東京・新宿にオープンした。
もともとプライドハウス東京は、オリンピック・パラリンピックの開催にあわせてオープンする予定だったが、大会延期をうけて今年オープンすることを決定。
こちらは期間限定の施設ではなく、“常設”というのがおおきなポイントだ。
世界ではじめてのLGBTQセンターは、1971年に米ロサンゼルスに設立され、その後は世界中の都市にLGBTQセンターが存在する。
しかし日本には無く、東京はアジア最大のゲイタウン・新宿二丁目があるにもかかわらず設立されてこなかった。
施設の運営をおこなう松中権さんは、「LGBTQのなかでもユース(若者)が安心できる居場所として、このセンターが長く続いていけるように活動をしていきたい」と語った。
はじめて一般公開された同施設は、新宿二丁目からほど近い新宿通り沿いに位置し、たっぷり自然光がはいる広々とした空間。
中には、「LGBTQコミュニティ・アーカイブ」と題した本棚を設置。
LGBTQに関する国内外の書籍が600冊近くあり、閲覧自由。今後は過去のゲイ雑誌や貴重なパンフレットや資料なども集めて、1200冊ほどを目標にしているという。
そのほか、ミニキッチン付きの憩いのスペースや、キッズコーナー、ベビールーム、オールジェンダートイレ、悩み相談ができる個室など、さまざまな人たちの「居場所」がつくられている。
また、リアルな居場所だけでなく、オンラインで参加できるイベントや学べる講座があったりと、リアルとネットの融合にも力を入れていくそう。東京だけでなく、日本中のLGBTQの集いや発信の拠点となりそうだ。
同施設は入場無料。今年いっぱいは週末をメイン(金土日月)に営業しているので、新宿におとずれた際はふらっと立ち寄ってみてはどうだろうか。