同性カップルに対し『動物以下だ』とした差別発言で非難を浴びているパッキャオだが、母国フィリピンでの人気に打撃はないようだ。
先日、パッキャオの差別発言をうけたナイキはスポンサー契約を打ち切った。同社は差別発言を「忌まわしきこと」と非難し、LGBTをサポートする姿勢を見せている。
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しかし、そんなナイキの契約を打ち切られたパッキャオだが、複数のフィリピン地元スポーツメーカーが、新たにスポンサー契約に名乗りを上げているとAFPらが報じている。
パッキャオのビジネスマネジャーを務めるエリック・ピネダ氏によると、今回の騒動を受けてパッキャオのCM起用を中止したフィリピンの企業は一つもないと話している。
地元の国民的英雄であるパッキャオは、自動車、バイク、ビール、銀行、不動産会社まで、ありとあらゆる企業CMを獲得している。
また、パッキャオ人気を象徴するかのように、一部のファンが、契約を打ち切ったナイキの靴を燃やす動画を公開した。
動画ではナイキの靴を燃やしながら男性が、「我々は、同性婚が間違っていることを示すためにナイキの靴を燃やしている。個人的にゲイやレズビアンに恨みはないが、奴らが持ち込んできた問題が嫌いだ」と話している。
なぜ、こうもパッキャオ人気は衰えないのだろうか?
もちろん彼の世界的な偉業があってこそだが、フィリピンは国民の83%がカトリック教徒で、ASEAN唯一のキリスト教国ということが大きく関係している。
パッキャオは、差別発言の謝罪に聖書を引用したように、彼と同じ敬虔なカトリック教徒が多いフィリピンにおいて、LGBT問題は黙殺される傾向がある。