2月25日、イタリア上院議会は、同性婚に相当するパートナーシップ法案「シビル・ユニオン」を賛成多数で可決した。
議会での採決の結果は、賛成173、反対71の圧倒的多数で可決。
「シビル・ユニオン」とは、同性同士のカップルに対しても「法的に権利の承認されたパートナーシップ関係」となる法律で、結婚と同様にパートナーの居住許可、パートナー姓への変更、遺産相続などの法的権利が認められる。
しかし、通常シビル・ユニオンでは同性パートナーへの養子縁組も認められているが、今回の法案には含まれておらず、現地LGBT団体らが抗議をしている。
イタリアは、西欧主要国の中で唯一、シビル・ユニオンの無い国だった。
それもそのはず、同国はカトリックの総本山バチカン市国(ローマ法王)があることから、同性婚やパートナーシップ権利は長年タブー視されていた。
今回のシビル・ユニオン決定に対して、伊レンツィ首相は「歴史に残る日」と述べている。
同法案は今後、下院を通過する必要があるが、レンツィ政権は下院で上院以上の過半数を握っていることから、下院通過はほぼ確実といわれている。法案は2ヶ月以内に可決される見通し。