一般的にセックスの頻度は、男女ともに年齢を重ねると減っていく。
しかし、高齢者で定期的にセックスをしている人は、より「幸福度が高く、健康」という研究結果が発表された。
アングリア・ラスキン大学の研究チームが、50歳以上の男女5,600人以上を対象に、5年間もの間「セックスライフ」について追跡調査した。
その結果、性欲の低下を訴えた男性は、翌年以降にがんやその他の疾患と診断される割合が高いことが判明。
また、前年よりセックス頻度が低下したと答えた男女は、健康状態の悪化を訴える割合が高く、勃起能力の衰えた男性はがんまたは心臓病と診断される割合が高くなった。
ちなみに、研究チームは性的関心や活動の低下について、その時点ではまだ診断されていなかった病気によって引き起こされた可能性もあり、性欲だけが原因ではないとも補足している。
その一方で、セックスライフが活発な高齢者は「人生を楽しんでいる」と報告しており、性的活動の低下した人々はより幸福度が低いことも判明した。
さらに性欲のある男性の方が、認知能力が高いこともわかった。
なぜセックスをする高齢者は心身ともに健康なのだろうか?
研究チームは、セックス中に分泌されるエンドルフィンというホルモンが関係していると指摘。
エンドルフィンは「幸せホルモン」と呼ばれており、精神に好影響を及ぼしてくれる。
そして免疫力を活性化するため、がんや心臓病などあらゆる病気リスクを軽減してくれる効果も。
さらに、セックスという行為自体、実は「運動の一種」でもある。
セックス1分あたり約4キロカロリーを消費できるため、高齢者にとっては適度な運動にもなるというわけだ。
「セックスと健康」については様々な調査が行われており、おおくの調査で「性欲がある=活動的で健康体」ということが分かっている。
ぜひ、年を重ねても積極的に取り入れたいところだ。