エイズをテーマに、3世代のゲイを描く舞台『インヘリタンス-継承-』が、来年2月から東京、大阪、福岡で順次上演されることがわかった。
マシュー・ロペス作『インヘリタンス-継承-』は、2019年にローレンス・オリヴィエ賞4部門、2020年にトニー賞4部門を受賞した作品だ。
本作は、2015~18年のニューヨークを舞台に、1980年代のエイズ流行初期を知る60代と、若い30代・20代の3世代のゲイ・コミュニティの人々の愛情、人生、尊厳やHIVをめぐる闘いを描いた作品。
病気やマイノリティに対する差別や偏見を乗り越えて力強く生きる人々を描く本作の演出を務めるのは、気鋭の演出家・熊林弘高。
上演権獲得を巡りコンセプト・プレゼンとなったが、熊林氏が勝ち抜き、作者ロペスより日本初演の演出を託された。
前後篇6時間半にわたる超大作。熊林氏はそこに、いま語られなくてはならない物語を見出す。
キャスティングにこだわる熊林の指名を受けてたったのは、信頼篤き実力派の福士誠治、今後が期待される感性豊かな田中俊介、正反対の二役を演じる新原泰佑、そして柾木玲弥はじめフレッシュな若手俳優陣。
ベテラン勢としては円熟味を増すベテラン山路和弘、篠井英介などが顔を揃える。さらに熊林作品に欠かせない名女優 麻実れいが後篇のみ、クライマックスで登場するのも見どころだ。
本舞台は、東京・東京芸術劇場 プレイハウス、3月初旬に大阪・森ノ宮ピロティホール、3月上旬に福岡・J:COM北九州芸術劇場 中劇場で上演される。