LGBTIの権利獲得を目指すNGO「ILGA」のヨーロッパ支部「ILGA Europe」は、LGBTIに対して最も優しい国から厳しい国をランク付けしたRainbow Mapを10日に発表した。
ランク付けは、国の法的・政治的状況をもとに行なわれ、対象国には0%から100%のスコアが付けられた。
優しい国トップ10と厳しい国トップ5は以下の通りである。
【優しい国トップ10】
1位 マルタ共和国
2位 ベルギー
3位 イギリス
4位 デンマーク
5位 スペイン
6位 ポルトガル
7位 フィンランド
8位 フランス
9位 クロアチア
10位 オランダ
【厳しい国トップ5】
1位 アゼルバイジャン
2位 ロシア
3位 アルメニア
4位 トルコ
5位 モナコ公国
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80%以上をのスコアを獲得した国は、マルタ共和国、ベルギー、イギリスの上位3カ国のみである。昨年1位だったイギリスは、今年の調査において順位2つを下げ3位に留まった。
このことについて、ストーンウォールの国際政策役員であるキット・ドーリーは「我々の目標である誰もが受け入れられる環境の実現に向けて、言い訳をしたり自己満足に陥ったりせずに取り組んでいく必要がある」と警鐘を鳴らしている。
また、彼はイギリスが順位を落とした理由について「トランスジェンダーの人々に対する不十分な法整備や政策」を挙げた。
一方で、LGBTIに対して最も厳しい国は、アゼルバイジャンだ。
同国において同性愛は合法である。しかしながら、ILGA Europeによると、アゼルバイジャンではLGBTIに対するヘイトクライムが絶えず、政治家も同性婚を非難するなど、LGBTIの権利が守られているとは言えない状況のようだ。