「HIV陽性」と判断された人の平均寿命は、非感染者と “ほぼ変わらない” とする最新の研究結果が発表された。
英ブリストル大学の研究チームがHIV感染者8万8500人に調査を行ったところ、2010年に20歳でHIV治療を開始した人は、1996年に治療を開始した人よりも平均余命が10年長いという結果になった。
早期でHIV治療を開始した人の平均寿命は78歳となり、これは非感染者とほぼ変わらない寿命となる。
平均寿命の大幅な改善は、HIIVの新薬や治療の進歩が挙げられる。
エイズが流行した80年代後半は「HIV/エイズ=死の病」とされていたが、昨今の飛躍的なHIV治療の進歩により、非感染者とほぼ変わらない寿命やライフスタイルが送れることは、とても喜ばしいことだ。
平均寿命の増加には「HIVの早期発見」が必須
ただ、寿命が一般とほぼ変わらずに送れるのは、HIVを早期発見した人々ということを忘れないでほしい。
今回の発表では、8人に1人のHIV感染者が、感染の事実を知らずに生活していると推測している。
日本でも厚労省が発表した調査によると、2016年に新たにHIV/エイズの感染が発覚したのは1440人。そのうち、すでにエイズ発症の患者が全体の30%(437人)と、早期発見していればエイズ発症を抑えられた人々は多い。
ゲイたちは、日々セーファーセックスを心掛けることはもちろんのこと、必ず定期的なHIV検査を行なってほしい。