6月は全米プライド月間。
ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトルなど、各地でLGBTプライドが開催されている。
そんな中、意外な穴場「ポートランド」のプライドパレードを知っているだろうか?
実はポートランドはLGBT居住者がサンフランシスコに次ぐ全米2位、住みたい都市ランキング全米1位という、アメリカのみならず世界中から注目を浴びている最もホットな都市なのだ。
そんな全米屈指のLGBTフレンドリー都市「ポートランド」のプライドに、GENXYエディターの上地が参戦!感動に包まれたプライドレポートをお届けしたい。
まず、ポートランドについてあまり知らない人の為に、簡単に説明しよう。
アメリカ、オレゴン州に位置するポートランドは、人口60万人の中規模都市で、近年はニューヨークなどの大都市から移住者が相次ぐ、全米きっての人気都市。
その人気の秘密は、日本でもトレンドの「サードウェーブ」の発信地であり、コーヒー文化、クラフトビール、オーガニックフード、スローライフ文化が発展しており、全米中からヒップでユニークな人々が集まっている。
僕も大のコーヒー&クラフトビール好きで、元々ポートランドには興味を持っていたのだが、まさかプライドで初めて訪れることになるとは!
元々イメージにあった「サードウェーブ」と、今回の目的「LGBTプライド」、、、なかなか想像付かない組み合わせだが、ものは試しと現地へGO!
6月18日(土)、現地のプライドパレード開催場所へ。
今回はHISと、ポートランド観光局(トラベル・ポートランド)の協力のもと、日本団体としてパレードに参加。
空は雲ひとつない晴天でパレード日和。
パレード出発するやいなや、沿道の歓声がすごい!!!!
「Happy Pride!」に始まり、我々が日本団体だと知ると「コンニチワ」「アリガトウ!」「ヨウコソ〜!」など日本語で声援を送ってくれるのだ。なんというウェルカム感!!
オリンピックメダリストの凱旋パレードのような熱烈歓迎を受け、もはや一生分の声援と拍手を浴びたといっても過言ではないぐらい、鳥肌モノのパレード体験だった。
また、見渡した印象だとレインボーグッズを身に付けている人が半分以上。
ポートランドの人口自体そこまで多くはないが、子供から大人まで、街中の人が参加する「市民全員参加型」のビッグイベントであることが伝わる。
パレードの参加団体はというと、地元スーパーから百貨店、ペットショップ、スポーツクラブから、ポートランドに本社を構えるナイキや、北米本社があるアディダス、airbnb、インテルなどのグローバルカンパニーまで多数!
驚いたのは、地元の学校、教師団体から、消防士、警察官といった公安職まで、ありとあらゆる公共団体がパレードに参加している点だ。
なんというフレンドリーぶり!
街全体でプライドをお祝いしようという熱気が伝わって来る。
パレードを歩く所要時間は40分ほどだったが、参加団体が多い為、計3時間以上を超える大規模なパレードだった。
今回のパレード&フェス動員数は発表されていないが、参加団体数と、沿道の人々を見ると、「東京レインボープライド」を軽く超えるのではないかと思う。
人口60万都市の「ポートランド・プライド」と、人口1300万都市の「東京レインボープライド」を比較してみると、人口に対してのパレード参加者&観客がいかに多いかが分かる。
パレードあとは、プライド・フェスの会場へと移動。
ここでは協賛企業による趣向を凝らした様々なブースが設置されており、来場者で賑わっている。
地元企業ナイキのブースでは、LGBTプライドコレクション「#BETRUE」を販売しており、売り上げは全額チャリティーされるキャンペーンを開催していた。
ブース前ではゲイ&レズビアンカップルたちがこぞって写真を撮りあっており、見ていて微笑ましい光景。
ニューヨークやサンフランシスコのプライド規模と比べるとやや劣るが、この丁度良い規模感と、多様性に満ちた市民たち、現地LGBTコミュニティの暖かさが、この「ポートランド・プライド」の魅力なのだろう。
今回参加したHISの「ポートランド・プライド・ツアー」は、来年も6月に開催される予定だ。
ポートランドの魅力と、プライドパレードを一挙楽しめるツアーなので、来年は是非参加してみてはどうだろうか。