200以上の研究を調査した最新の研究によって、孤独は肥満よりも精神的な悪影響が大きいことが明らかになった。
人との繋がりは幸福の鍵であることから、社会で孤立する人々の健康が懸念されている。
調査によって、肥満が早死にの確率を30%高めるのに対し、孤独はその確率をなんと50%も高めてしまうことが明らかとなった。
また、人との繋がりが薄い人たちは、シングルであることが多く、質の低い人生を送るリスクがあると、調査は指摘している。
新しい場所に赴くことを敬遠したり、人と関わることに十分な時間を設けなかったりすることも、孤独の問題に繋がることがあり得ると、調査は警鐘を鳴らす。
調査を主導した米国ユタ州のブリンガム・ヤング大学心理学部のホルト=ランスタッド教授によると「他の人たちと社会的な関わりを持つことは、人が幸福に生きるために必要不可欠である」と述べる。
「極端な例になりますが、人との深い関わりが制限されやすい孤児院にいる幼児たちの中には、成長が止まり、亡くなってしまう子どもたちがいます。つまり、孤独は人を死に追いやるのです」
「高齢化社会が進む中で、今後このような問題は悪化の一途をたどると予想されています。世界中の多くの国々に孤独に苦しむ人たちが存在し、増えていると言っても過言ではありません」
ある調査では、ヘテロセクシュアル男性の精神疾患率が5%であるのに対し、ゲイ男性は11%、バイセクシュアル男性は15%であることが明らかになり、セクシュアルマイノリティの精神疾患率の高さが懸念されている。